感情というのは、
人生の悲劇の一部でもあり、
限りないギフトの一部でもあります。
いまでこそ、感情解放ワークを
お伝えしている私自身も、
高校生くらいの時は、
人生の中で一番要らないものが
感情だと思っていました。
こんなにも辛いことばかりで
毎日が苦しいのなら、感情なんて
いらない、何でこんなものが
あるんだろう?と思って、
ほんの一瞬、感情を切り捨て、
感じるのを止めたことがありました。
けれど、なぜそれがほんの一瞬で
終わったのかというと、
その瞬間に自分の中の何かが
死んだように感じたからでした。
これはヤバい!と思って
その状態は止めたのですが、
抑圧傾向はずっとあったと思います。
感じるのを止めると、
辛さを感じなくなるというメリットは
確かにあるのですが、生ける屍になる
のは確かですね。
感じることは、自分がいかに生きるか、
というのを教えてくれる羅針盤
みたいな役割もあるので、
それが全く機能しないとなると、
あらゆる判断ができなくなるか、
狂うのでまともに人生を歩むことは
必然的に難しくなります。
頭でそれを代用しようという人は
多いですが、所詮そんなもので
どうにかなるほど、人生は単純
ではないのです。
本当に自分の人生を生きようと思ったら、
感じる感覚が生きて開いているのは
必須です。
あなたの命との対話、人生との対話は、
頭ではできないが故に、人生の深遠な
神秘の領域は、思考を越えた感覚で
捉えていくのです。
だから、感情解放ワークは、
単に抑圧された感情を解き放つ
という意味に留まらず、
誰にでもある人生の神秘の領域を
取り戻す歩みでもあるのです。
にもかかわらず、
縁のある人でなければ、
学校でも教えられず、親からも
感情の基本的な性質や扱い方などを
教えてもらう機会もありません。
感情が私たちの生きる世界を
如何に作り出し、その世界観の元に
なっているのかを知れば、
どれだけいらぬトラブルを回避し、
世界を平和にするか。あるいは、
もっと優しい世界を実現できるか。
誰も責める必要はなかったし、
恨んだり、失ったと錯覚することも
なかった。
自分を起点として、自分の生きる世界を
調和的に創造していくことも可能だと
理解できたでしょう。
感情はこじれると地獄的な世界を
生み出していきますが、
高度に純化された感情は、
霊性の進化に関わると思っています。
そのくらい、人間にとって
大切な要素なんですね。
人間は、ただの肉の塊ではないし、
人生は、肉の塊の様々な反応の
積み重ねでできているわけでは
ありません。
そこには、霊が宿っています。
教育を含め、現代社会は
なぜこの要素を排除するのか。
それが故に、霊性の健全さが失われ、
社会が病んでいくということに
どうして思い至らないのか。
この辺りがすんなり、「当たり前のこと」
と理解できる感性が大事かな、
と思います。
私のクライアントさんの中には、
子育て中の方、お孫さんが
いらっしゃる方が多いのですが、
このワークに出会った方は、
ご自身の取り組みを通して、
次の世代の方たちに接し、またともに
学びつつ日々歩んでいただけたら、
と思います。