自分自身を究める

仕事柄、人の内面のとても深いレベルに
対峙することが多い、というか、
仕事中は常にそういう状態なのですが、

最近、もう一段二段、
深いレベルの覚悟が必要だ、
と思うことがありました。

サロンには、人生の辛い時期に
お見えになる方がほとんどで、
長年に渡る深い苦悩にどうしたら良いか
もうわからない、というような方や、

あまりにも色々なことがありすぎて、
心が混乱状態で導かれるようにして
辿り着かれた方、

ずっと心に引っかかっていた懸案に、
今度こそ取り組もう!と一念発起して
飛び込んでみえる方など、
様々です。

この仕事を始めて今年で15年目になり、
これまでにも様々な方々に
出会ってきましたが、

未熟ながらも必死でその時々の精一杯で
向き合い続けてきて、みなさんから
本当にたくさんのことを教えていただき、
今に至ります。

振り返ってみれば、
駆け出しのころはとても浅いレベルで
人に向き合っていたと思うし、
向き合い切れずに逃げていたところも
たくさんあったな、と思います。

人に対峙すると、そこに
鏡のように自分の姿が映し出され、
あらゆる自身の弱さやずるさ、未熟さが
否応なく見えてきます。

人に深く向き合うときは、
常にその相手の方の心の奥深くを
見るのと同時に、そこに映り込む
自分自身の姿にも対峙しているのです。

その双方の心の揺らぎに対応しながら
セッションを進めていくのですが、

自分の心の中に生じる
自身への不信感や、相手の人生に触れて行く
ことへの恐れや迷いなどに対処しきれないと、
セッションに逃げ道が出来てしまうんですね。

そうなると、そこは完全にヒーラー側の
力量不足ということになります。

その部分を避けて触れないようにして、
お茶を濁すような流れにしかなりません。

だから、自分の中にどんな恐れが生じても、
それを抑圧するのではなく、肚を括って
突き抜けるしか、生き筋は無いのです。

でも逆に、その一点突破が出来ると、
必ず道は開けてきます。

その一点を突き抜けて行く力が、
ある意味、胆力かもしれません。

セッションは、クライアントさんと
ヒーラーの共同創造ですが、

少なくとも、自分が逃げることによって
クライアントさんの可能性を逃すような
ことがあってはならない、と覚悟して、
セッションに臨んでいます。

本当に、毎回が真剣勝負なんですよね。

それでも、セッション後に
本当にあれで良かっただろうか、
と心が揺らぐこともあり、

長時間のセッションだけれども、
自分の心の手綱が緩んだところは
なかったと言い切れるだろうか、と
振り返ることもしばしばです。

いつも、自分とクライアントさんの
ギリギリの可能性のエッジを見ている
感じなのですが、

今の自分の限界よりも、
もっと先のレベルで自在に意識操作が
できるくらいになっていたい、
というのが今の目標です。

目先に見えることに揺らぐ心が
私にはまだまだあるので、
そんなことが全く問題にならないくらい、

今よりももっと深く、
その方の魂の永遠を見ながら
セッションを導けたら良いな
と思っています。

深く覚悟して、
自分自身に深まるほどに、
そういうレベルの視野が開けてきます。

逆に、肚が決まらず覚悟もないと、
自分自身に深まることはなく、
極浅いレベルでしかものごとを
見ることが出来ません。

まして、自分自身を受け入れることもなく
別のものになろうとどれだけあがいても、
求めるようなものにはなれないでしょう。

自分自身を本当に生きることでしか、
本物にはなれないのですから。

だから、本当に、真剣に
自分自身を究めるのみ。

精進して参ります。

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