セッションで、様々な方のエネルギーを
リーディングしていて、過去のものすごく
辛かったときの痕跡を読み取ることが
しばしばあります。
時間は経過していて、物理的に
過去のことにはなっているのですが、
エネルギー的にはしっかり刻まれて、
それがなお、今現在に影響し続けています。
けれど、
それだと辛すぎて生きていけないので、
その辛かった記憶や感覚を意識の上で
消し去る、無かったことにする
ということをしていたりします。
そうすると、その時は多少、
辛さは和らぐのですが、
都合上、無いことにしているだけで、
あるものはやっぱりあるわけです。
そうしたところで、全くその影響を
無いことにはできないんですね。
どれだけ頭で「終わったこと」
にしていても、心と体は
終わってはいない！と叫び続けるでしょう。
そうして、事あるごとに
終わったはずの何かが、噴き出すような
出来事に遭遇し、引き戻されるのです。
そういうことを何度も繰り返していると、
もうこの苦しみから逃れられない
のではないかと絶望的な気持ちに
なったりもするのですが、
決してそんなことはなく、
ただ対処の仕方が間違っている
だけのこと。
早く消え去れ！と無くそうとする
のではなく、ちゃんとそこにそれがある
ということを認めて、受け止め、
深く呼吸をして生きてあげることです。
あるものを無いとしている人が
体験しがちなパターンがあります。
過去に誰かにすごく嫌なことをされて、
それが心に傷として残っているのだけれど、
相手は、そんな昔のこと、と取り合っても
くれない。
奥さんに昔の失態をねちねち
何十年経っても言われ続けるご主人
みたいなストーリーを経験しがちです。
こういうのも、鏡の法則を通して見れば
その人が自分に対してどういう態度を
取っているのかが一目瞭然です。
終わってないのに、自分の都合で
終わったことにしているものがあり、
それに向き合う必要性を認めていない、
理解していないということなんですね。
取り合ってもくれない相手のその態度が
自分が自身に取っている態度で、
あなたが相手に対して感じている憤り、
悔しさ、悲しさ、理不尽さなどが、
あなたの内側の感情のカケラ君が、
あなたに対して感じている気持ちです。
あるのに無いことにされるということが
どれだけ悲しく悔しく辛いことなのか、
わかるでしょうか。
どれだけ向き合ってほしい、
謝ってほしい、改めてほしいと
願ったでしょうか。
その思いを、そっくりそのまま、
あなたが自分自身のために
実行しなければなりません。
苦しいことに向き合ったら、
確かに苦しいでしょうが、
逃げて蓋をするほどに、こじれて
より苦しく、重くなっていきます。
それは自分に対して
果たさねばならない責任で、
逃げ切ることはできません。
だから、人生のどこかのタイミングで、
きちんと向き合い、受け止め、
昇華、統合できると良いですね。
傷ついたまま、絶望の暗闇に
カケラ君を放置しないように。
カケラ君が癒えていく程に、
人生は必ず優しく、希望のある
明るいものになっていきます。
無かったことにした苦しみの数々を
抱えたまま人生を終えないように。