ワークでは、どんなに醜いと思える
自分の要素も、拒絶せずに認める
というのがとても大事なのですが、
いかんぜん、私たちは骨の髄まで
良い子、良い人でいるようにという
価値観が沁み込んでいるようで、
なかなかそれができない人が
多いようです。
たとえば、魂の記憶の中に、
性に淫らだった人生があったり、
残忍な暴君や犯罪者などの人生が
あったりしたときに、
たとえそれが別の人生だったとしても、
そんな自分は認められないどころか、
直視すらできずに、無いことにする
という人もあります。
今生でも、ズルいこと、卑怯なこと、
倫理に反するようなことをした自分に
まともに向き合えないということは
珍しくありません。
そういう行動の奥に、
どんな思いや気持ちがあって
その行動に至ったのか、
そこに触れる前に、
強烈なジャッジメントがバッサリと
拒絶するのです。
そうしたジャッジメントを持っていると、
自分が自身にしているように、
他者からもされるという法則の通りに
まさに自分のその行動や要素を
ジャッジメントし攻撃されるような
経験をします。
自分のしていることが、
巡り巡って自分自身を苦しめる
ようになるんですね。
それがわかっていたとしても、
直視し、受け入れることは
なかなかに難しいという人は
少なくありません。
そんなときは、
なぜそこまで自身のその要素を
拒絶し、攻撃するのかを掘り下げて、
その要素故にどんな苦しみを味わったのか、
それを見つけて統合すると良いです。
その苦しみがあまりに深い故に
恐れから触れられない方も多いですが、
本人が逃げてしまうと、それを癒せるのは
根本的には自分だけなので、ずっと
その苦しみは心の奥底に残ってしまいます。
だから、少しずつでも良いので
見捨てず、無かったことにせず、
意識を向け続けてあげてほしいのです。
苦しいときに、見捨てられたとか、
助けてもらえなかった、ひどい仕打ちを受けた
という経験をされた方もあるでしょうが、
それは、自分自身が心の奥底に沈めた
苦しんでいる気持ちのカケラ君に対して
したこととイコールです。
こういうところに、鏡の法則が
働くんですね。
カケラ君の恨みは、あなたを見捨てた人
に対するあなたの恨みに重なります。
こんな思いを、カケラ君にさせないように。
あの時に、自分は本当はどうしてほしかったか、
そのして欲しかったことをカケラ君に対して
してあげましょう。
それが、自分の心の奥に沈めた
苦しみの癒し方です。
見捨てないで欲しかった。
誠実に向き合ってほしかった。
口先だけでなく、実際に行動で示してほしかった。
側にいて欲しかった。
もっと思いやりを持って接してほしかった。
わかろうとしてほしかった。
などなど。
カケラ君のニーズが、この苦しみを
どう癒したら良いのかを教えてくれるんですね。
あなたがそうしたことを
できるようになっていくほどに、
あなたの周囲の人たち、この世界は
優しいものになっていくでしょう。
誰も責める必要はなく、
ただ、この苦しみをいかに受け止め癒すのか。
問題はそこなんですよね。
憎しみの連鎖を断ち切るカギは、
ここにあります。