ものごとには明らかな形となる前に
兆しがいくつかあるものです。
ただ、それをそのことの前兆であった
と気づくのは、それが起こった後
であることが多いのですが、
前兆の段階で気づくことができたなら、
大事に至る前に対処できることも
あるでしょう。
前兆は、ものすごく些細な、
小さな違和感として捉えられる
ことが多いです。
ただ、見ているけれど、それが
どういう意味を持っていることなのか、
多くの場合、認識できないんですね。
だから動けない。
呼びかけが認識されずに
やり過ごされていると、
呼びかけの声は大きく、
頻度が高くなってきます。
何か違和感のあることが
繰り返し起こるようになっていたら、
かなり事態は切迫している
と捉えた方が良いでしょう。
自分で理解できなければ、
第三者にアドバイスを求めに行く
のもアリだと思うし、
わかるように何か行動しなければ
いけないということなのだと思います。
兆しの段階で行動できるようになるには、
日ごろから感性を研ぎ澄ませておかないと、
なかなかに応答はできません。
事が露見し、それでも動かない、
隠蔽するのは論外で、そういう在り方は、
企業にせよ個人にせよ、これからは
相当難しいでしょう。
ズルズルするほどに、
感性は鈍く閉じていきます。
とにかく、サインが表れたら
即、応答が良い波に乗る秘訣です。
調子が良い、バランスが取れている、
と思っていても、次の瞬間、まさに
魔が襲い掛かってくる直前だった
ということもあります。
自分でも知らずに、
いつの間にかまどろみの中に
いたりするんですね。
そこでハッと気づけたら幸いです。
きっと、守ってくださっている存在が
必死で教えてくださったのでしょう。
そういうところで日ごろの行い、
意識の持ち方、心の在り様が
運の強さに表れてきます。
どんなに感性を磨き上げても、
死角はあるものです。
だからこそ、
お蔭さまを大事にすることで、
助けられることがあります。
それと同時に、
現実世界にしっかり地に足をつけて
自分を生きることを全うすることです。
現実世界で自分をしっかり生きて初めて、
それ以上の世界が開けてきます。
兆しとの対話も、そういう在り方の
延長線上にあったりしますね。
一生懸命知ろう、わかろうとしているのに、
それでも応答しきれずに大事に至って
しまったというとき、
粛々と対応しながら、
なぜ気づけなかったのか、
意識の死角はどのようにあったのか
しっかり総括しましょう。
なかなかに難しいかもしれませんが、
自分の意識の使い方の癖、穴を知る
きっかけになるからです。
無意識にスルーしてしまったことの奥に、
恐れなど、何か要因があるのでしょう。
それをそのままにしておくと、
必ずまた同じようにスルーして
見落としてしまいます。
その方向に意識が向きにくい、
構造的な要因があって、
スルーしてしまうのが必然
になってしまうからです。
このようにして、
意識の死角を少しずつ小さくして
応答できるような自分を
作っていくわけですね。
これから来年にかけて、
ますます気づきと応答が大事な
時期に入っていきます。
しっかり受け取って、
即座に動ける自分を
磨いていきましょうね。
やるべきことを、やるべきときに
確実にやる、を心してください。