自分の思うようにしたい衝動

セッションでリーディングをしていると、
この人は自身の内なる声を聞けてないな
という場面にしばしば出合います。

一口に、内なる声を聞けていない
と言っても色々なパターンがあって、

入り込んでいる存在が邪魔している
こともあれば、自分自身で内なる声との
繋がりを断ち切ってしまっている
こともあります。

今回お話ししようと思うのは、
そのいずれでもなく、
そもそも内なる声を聞くつもりがなく、
予定調和のシナリオを勝手に作って
それを内なる声だと思っている、
というケースについてです。

要は、理想のビジョンにばかり目を向けて、
本当のことは聞く気がないし聞いていない
状態のことです。

言葉で表現してしまうと、
あられもないですが、
割とよく見かけます。

本人は内なる声を拾っている
と思っているのですが、私から見ると、
それはマインド領域の声であって、
頭から来ているのがわかります。
ハートに響いていないんですね。

上ずっているし、先走っていて、
微妙だけれど、特徴的な違和感があるので
識別できるのです。

内なる声は、感じることで
繋がることができます。

けれど、その声を聞きとれない人は、
感じようとしていないのですね。

頭で理解しようとする。

そうすると、どうしてもマインドで
あ~かな?こうかな?って推測したり、
推測ならまだマシだけれど、
捏造してしまったりします。

そういうときに、真実ではない
マインドの独特のバイブレーションが
生じているんですよね。

ハートの声を拾うときは、
じ~っと「感じて聞く」のです。

たとえ何も聞こえなかったとしても、
心を澄ませる姿勢がとても大切です。

聞く気がない人は、
心を澄ませていないのです。

自分の主張で頭がいっぱいで、それを
ハートに押し付けるようにしています。

聞くという行為は、受け身ですね。
決して主張するような体勢ではありません。

そして、声の真意をきちんと受け取るには、
しっかりとそこに意識を合わせて、
心を開いて受け身になることが必要です。

言葉だけ表面的に受け取るのではなく、
そこに込められた諸々の思いに触れ、
意味を受け止めて応答して初めて、
聞く、という行為が完了します。

自分の主張だけ通したい人は、
本当に聞くことができません。

自分の都合に合わない言葉を
受け取ってしまったら、
思うようにできなくなってしまうから、
それが嫌で聞こうとしないのです。

お前は俺の言うことだけ聞いておけばいいんだ。
つべこべ言わず、言われた通りにしろ。
反論は許さない。

平たく言うと、こういう感じです。

自分自身に対してすらこういう態度を取っている
ということは、他の人と本当に心を通わせる交流は
とてもできないでしょう。

自分が他の人にこういうことをしている
可能性も大きいですが、何より、鏡ですから
そういう態度を、誰かからされるような
人間関係があるのではないでしょうか。

逆に、そういう人間関係に苦しんでいる
のだとしたら、自身の内にこのような
構図があることは確実だと思います。

根本的に、それを卒業したいと思うのなら、
自分自身に対する態度を
改めなければなりません。

自分の都合だけを通したい人は、
自分の思うようにならないことに
並々ならぬ苦痛を感じています。

さらに、他者との断絶が同時にあります。

他者がどんな気持ちになるかということが
ほとんど取れないのですね。

この部分に関しては個人差がありますが、
他者との断絶がさほどきつくなければ、
自分の苦しみを統合してあげれば、
他者の思いも感じるようになり、
独り善がりに進めたい衝動は収まります。

けれど、他者との断絶が深い場合は、
自身の思うようにならない苦しみを
統合したとしても、それだけでは
根本的にこの傾向が変わることは
ありません

固く閉ざした自分の殻を破るプロセスが
必要です。

ここは、なかなかに根の深い問題で、
かなり段階を踏む人が多いように思います。

そこまで閉ざすには閉ざすなりの事情があり、
たくさんの傷がそこにあったりするからです。

何重にも鎧や封印をかけて、
固く誓い、あらゆる世界に触れることから
自分を切り離して遊離している魂を
見かけます。

そんな人も、自分で閉ざしたのなら、
自分で開いていくしかありません。

それも、頭で先走って開くんだ!
と発破をかけてもダメで、
自分が閉ざしてきた様々な事情に
自分で触れて、その時の決断を解除して、
改めて新たな決断をしないといけません。

そうしないと、自分自身の
本当の気持ちを取り戻すことも、
他者と深く交流することも
できないのです。

そういう状態にしたのは、
誰のせいでもなく、
ひとえに自分自身です。

閉ざした扉を開いて、
かつて封じ込めた諸々に対峙し、
他者との愛の交歓ができる自分になる
というのは、そういう自分がやってきた
道のりを辿り直すことから始めるのです。

苦しいかもしれないけれど、
心震える感動や歓びもあるでしょう。

かつて切り捨ててきた宝物を、
拾いに行ってみませんか?

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