世の中に癒しの方法は
ヒーリングやセラピー、様々な施術など
ごまんとあるけれど、
総じて、結果が出るのは
癒されたいと願う本人が、
心底主体的に自分が変化していくことを
願い、許しているときです。
口先だけで癒されたい、変わりたい
と言うけれど、その実深いところでは
変わっていくことも望んでいないし、
癒されることを自分に許していない
ということはよくあります。
そういう人は、
どんなに実績のある手法を使っても、
自分が望んではいないのだから、
結果が出ることはありません。
このようなケースでよく見かけるのは、
口先だけ、頭で望んでいる方向に
無理やり自分をねじ込もうとする
態度です。
変わりたくない、癒されることも
許せない、という心には、
それなりに事情もあるはずです。
それにもかかわらず、
それらを一切無視してねじ伏せ、
自分の都合で思うように
進ませようと、自分自身と
戦ってしまうのです。
こうなると、分離は深くなり、
癒されるどころか、ますます混乱と
葛藤が深くなるばかりです。
改めるべきは自身のその態度である
ということをどれだけ理解して、
実行できるかがポイントになってきます。
自分の気持ちに気付き、
受け止め、寄り添うことが
どこまでできるのか。
寛容さと忍耐強さがないと、
心底本心に寄り添い、
聞くことはできません。
結局は聞いている振りだけして、
自分の思うように動かしたいだけで、
聞いてなんかいないのです。
深く聞き、受け止めることは、
そうする側にとって、ある部分、
非常に苦しく感じることが
あるでしょう。
その自分の苦しさを抑圧せず、
受け止めながら、本心を
聞けるかどうか。
それができないと、
壁を作って分離するか、
飲み込まれて引きずられてしまいます。
深く思いに触れながら、
引きずられず自分軸で在るためには、
受け止めようとする思いと
それに対して浮上する自身の気持ちの双方に
自分を開いておく必要があるんですね。
壁の内側の安全圏にいて
自分を保つ方法だと、
本当には寄り添うことはできません。
寄り添うという言葉は知っているけれど、
本当にそれができるために、
何ができなければいけないのか、
わかっている人はあまりいないように
見受けられます。
自分の気持ちを本当に大切にし、
見捨てることも裏切ることもしない
在り方ができる人ならば、
どんなツールを使おうと、
結果を出すことはできるでしょう。
だから、私はセッションの中で、
その方が自分の本心、もっと言えば、
命の導きに対してどういう在り方を
しているのか、というところを見て、
その部分に対するアプローチを
とても大切にしています。
自分と戦うのではなく、
自分を深く知り、和解し、
この命全体で生きていくのです。
それが癒しへの道でもあり、
真に幸せな人生への道でもあるのです。