大切に贈られたものを、大切に受け取れる自分

ここしばらく、
ある人たちにある贈り物をしようと
考えていたのですが、

物は決まっているのだけれど、
なぜか行動に移せず、ずっと
準備できずにいました。

贈るべき物が違うのか、
そもそも贈るべき物では
ないのか。

色々考えましたが、
多分、彼らに今渡しても、
贈り物の価値や意味を正しく
理解できないだろうという
感じがあって、

結局、今は贈り物をするのをやめて、
様子を見ています。

贈り物は、贈る側にも意図があり、
贈られた側にも受け取ったことの
意味が生じます。

贈り物をゴミにするも、
生涯大切にする宝物にするも、
受け取った側が受け止めた意味次第です。

そんなことをつらつら考えながら、
私も生まれてからこの方、
様々な人からたくさんの贈り物を
いただきながら人生を歩んできましたが、

さて、どれだけ贈ってくださった方の
思いや意図を受け取れていただろうか、

自身の浅はかさ、未熟さゆえに、
理解もできず、受け取れないままに、
ゴミにしてしまった貴重な物が
どれだけあっただろうか、と思いました。

一方で、贈る側も、
相手のことをよく知って、
喜ばれるものやためになるものを
どれだけ見極められるか、
ということもありますね。

一方的に自分の価値観で
合わないものを贈られても、
却って重荷になってしまい
かねません。

その辺の兼ね合いは難しいのだけれど、
目先のことではなく、もっと先を見据えた
眼差しからの意図を込められた贈り物は、

受け取った側がすぐにその価値を
理解できないことも、ままあります。

何十年か経って、
ようやくその意図を理解できるくらいに
成熟したときに、何と貴重な物を
贈ってくれたのかと、しみじみと
その有難さをかみしめるようなことも。

あるいは、
永遠に受け取られない贈り物も、
無数にあるのでしょう。

物も言葉も思いも、
どれだけ与えられ、贈られても、
頑なに受け取らない人がいます。

そしてその人は、
自分は愛されていない、
与えられていない、
自分にはない、
と強固な信念をもっていて、

決してそれを改めたり
本当なのか確かめたりしません。

がっちりとその世界観を
握りしめて、自分には
どうしようもないのだ、と言います。

本人の意識の中では、
一生懸命改めようとしたり、
別の選択を試してみたりも
しているのですが、

たとえ目の前に
自分のために用意された贈り物が
置かれていて、手を伸ばして
受け取るようにと促されても、

あらぬ方に手を伸ばして
そこには何もなく、やっぱりない!
騙された!などと言って傷ついて、
愛されていない確信を深めるのです。

そのように、
自分のやっていることに
いつ気づけるのか。

気づけない限りは、無力で愛されない
その世界に生き続けるのでしょう。

自分がどれだけの愛を贈られてきたのか、
どれだけのものを受け取らずに
ドブに捨ててきたのか。

時空を超えて、
どうぞ、振り返ってみてください。

自分の中の、真実を知っているところに
じっと心を澄ませて、問うてみると
良いでしょう。

大切なものを、大切に受け取れる
自分で在りますように。

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