癒えていくことへの抵抗

セッションやワークショップなどで、
様々な方の今生や過去世のストーリーを
拝見することがあります。

こじれた状況の原因を辿っていくとき、
私は常に、その人はどんな動機から
その行為を行ったのか?
というところを見ていきます。

たとえば、
人を騙したり貶めたりしたのだとしたら、
なぜその人はそんなことをしなければ
ならなかったのか?

そこには必ず必然性があります。

その人はどんな気持ちでそれをした
のでしょうか。

その行為に至るまでに、その人は
どんな生い立ちをして、どんな気持ちを
味わいながら生きてきたのでしょうか。

そこまで掘り下げて知るために、
私はかなり詳細に根掘り葉掘り
ストーリーの背景を掘り下げていきます。

そうすると、単に憎いとか怒っている
というざっくりとした感情の捉え方
ではなく、

長い間虐げられ、大切なものを
取り上げられたり理不尽なことを
強いられたりしたが故の憎しみや
怒り、絶望なのだとより具体的に
生々しい感情の質感が捉えられます。

大抵こじれた状況の奥には、
このような本人にはどうしようもなく
受け止められなかった感情があり、

それがねじれた形で誰かや何かに
ぶつけられたものなのだとわかります。

絶望的なまでに絡み合ったこうした
ネガティブな思念や感情のエネルギーは、
まず元の本人の感情を統合することから
始めます。

当時は受け止められなかった
諸々の痛みを、命のエネルギーを
しっかり補給しながら統合するんですね。

それができると、外側に爆発させていた
荒ぶる行為が穏やかに収まっていきます。

そこで、本当にしてほしかったことなどの
ニーズを表現していくと、ストーリーが
どんどんポジティブなものに変化
していくのです。

しばしば、誰かをだました人の心の奥には
強烈な劣等感や無価値感、
惨めさや悲しみがあったりします。

それを埋めるために、人のものを奪ったり
他者を陥れたりして何とか心の空洞を
満たそうとしています。

けれど、自分でちゃんとその空洞に
対処できたのなら、そんなことをする
必然性自体がなくなりますね。

統合できた瞬間から、
過去のストーリーがもうそんな悲劇を
起こしていないものに変化していくのは
魔法のようです。

ワークでは、当人だけではなく、
周辺の登場人物たちの意識にも入って、
彼らも受け止め難くて逃げていた感情を
丁寧に統合していきます。

みんな、それぞれがそれぞれに、
ちょっとずつ逃げていて、だから
他者と健全にかかわることができなくて
支えられなかった気持ちが不調和を
生み出しています。

みんながそれぞれに自分の気持ちを
ちゃんと生きることができたなら、
互いにもっと健全に支え合い、
愛の関係性を構築していくことが
できたはずなんですね。

ほんのちょっと、誰かの気持ちを
わかってあげられなかったことで、
その誰かの心の傷が深くなり、

それが蓄積して何十年後かに
多くの人を巻き込んで、
ひどい出来事が起こってしまう。

自分の気持ちを受け止められなかったことで、
卑屈さの中からあらゆる世の中を見る
ようになり、被害者妄想の中に自ら
はまり込んでいく。

そんなストーリーをたくさん
見てきました。

1人1人が自身の苦しみから逃げるのではなく
責任をもって統合できたなら、

苦しかった現実もまるで見え方が変わって
一秒だってこんな世界にいたくない!
というものではなく、

そこに生き生きと自分の本分を果たし、
喜びと調和を感じながら生きられる
世界に変わるのです。

他人のものを欲しがって奪う必要も
ありません。

今ここに在るものを
それが何であれ、まずは受け取ることから
全ては始まるのだと思います。

自分に必要なものは今この瞬間に
全て与えられている、と本当に知るには、
今差し出されているものを受け取らなければ
わからないでしょう。

多くの人は、それを拒んで
これではない別のものがいい!
と今この瞬間から去っていきます。

そうして、どこか地に足のつかないまま
理想と願望を追い求めていくのです。

怒りも悲しみも憎しみも喜びも、
今ここに在るものを在るがまま、
この心と体と魂で受け取りましょう。

あなたには、本当は
それができる力があります。

どんなに傷ついていても、
絶望していても、癒えていく力が。

本当は、癒えていくことに抵抗しないで
いれば、そうしたものも勝手に癒えて
行ってしまうものなんでしょうね。

抵抗する思いは、
無かったことにしたい、
認めたくない、
味わいたくない、
などなど。

認めず、味わうことなく、
無かったことにすることで、
私たちは癒えていくことに
抵抗しているわけですね。

そして、その癒えていくことへの抵抗は、
一方で自分を守る壁でもある。

壁を壊して癒えていくことを選ぶのか、
自分を守る壁を温存することを選ぶのか。

壁を温存しつつ癒えていくことは
できません。

ここが悩ましいところですね。

さて、あなたの選択はいかに。

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