何か秀でた能力があるということは、
とても素晴らしいことですね。
うまく花開くよう、自分も周囲も
大事に育てていきたいものです。
能力は、ギフトでもあると同時に、
うまく使えないと、しばしば自他への脅威
になることもあります。
抜きんでたギフトほど、
その傾向は強くなるでしょうね。
中には、そのギフトゆえに人一倍の
苦悩を背負う人もありますが、
でもそれを持っているということは、
きっとそれを使いこなせる力も
可能性として持っているということでも
あると思います。
厄介者扱いしてピタッと封じるのではなく、
どうにかしてそのギフトと折り合いを
つけていく道を模索していけたら、
と思うのです。
そうした試行錯誤の道のりにおいて、
出会いというのは本当に重要な意味を
持ちます。
そのギフトの扱い方を導いてくれる
人や手法などとの出会いがあるかないか、
それがどういうタイミングでやってくるのか
によって、
その人の人生はまるで違ったものに
なるでしょう。
厄介者の能力が、実はギフトだったと認識
できたのも、そういう出会いがあった後、
という方もきっと多いのではないかな。
能力を「ギフト」にするには、ただ単に
力の扱い方をテクニックとして知るだけではなくて、
力に対する自身の在り方を身につけることが
とても大切だと思います。
それは、武士が刀に対する心の持ちようを整え、
精神性を鍛錬することに似ています。
刀を凶器にするか、精神性の要にするか、
ものすごく大きな違いですね。
スピリチュアルな能力も、
持っているだけじゃダメで、
それを使えるように訓練することは
ほぼすべての人に必要なことだと思います。
よく、ご相談いただく方の中にも、
たまに他のところで
「あなたはスピリチュアルな能力があると
言われました」とおっしゃる方が
見えることがあります。
見れば確かにそういう感性は十分にあるように
拝見できるのですが、そのままじゃ使いこなせずに
自滅していきそうだな～という方も
少なくありません。
諸刃の剣なんですよね。
少なくとも、そういうことがどこかで
わかっていればまだいい。
自覚している人は、自分にできること、
できないことを慎重に見極めるでしょうから。
自覚できなければ、痛い目に遭いながら、
学んでいくことになるのでしょう。
いずれにせよ、本当に自身のギフトを
使えるように自分もギフトも整えていく
というのは、一生をかけた仕事です。
ギフトによって、その人は人生そのものを
学んでいるとも言えるでしょう。
こういう世界観を抜きにして、
力やテクニックだけを求める在り方を、
私はお勧めしません。
少なくとも、私のところに見える
クライアントさんに対しては、
その方の段階に合わせて、
エネルギーの伝授などで先を急ぐ前に、
在り方を整えることが必要なら、
それをご提案します。
そうでないと、結局使いこなせないで
力に溺れていくんですよね。
以前、アチューメントでサロンに見えた方の中で、
他のところでたくさんのアチューメントを
受けられていた方が見えたことがありました。
たくさんのエネルギーのアンテナは
モサモサ立っているけれど、
拝見したところ、どれも使いこなせては
いませんでした。
その方は必死で良くなろうとされていましたが、
アプローチが違うのですよね。
そんな話も少しさせていただいたのですが、
なかなか受け取るのは厳しい状況のようでした。
ツールコレクターでは、達人にはなれないのです。
まずはツールよりも在り方が先、
というのはそういうこともあります。
誰しも、単なるコレクターになりたくて
学んでいるわけではないと思います。
実際に、自分が良くなるために
学んでいるのですよね？
欲に駆り立てられた目で本来の目的が
すり替わっていないか、よくよく
振り返ってごらんになるといいでしょう。
まぁ、失敗をするのも学びの一つ。
悪くはありません。
起き上がって、その体験を糧にするなら。
私自身も、今まで随分と傲慢な考え方や
やり方をしていましたし、今でも気づかずに
やっていることもあるでしょう。
だから、他者を責めるつもりはありません。
その人その人の歩みがあり、学びのタイミングが
ありますから、私はそれを信頼しています。
たくさんの失敗を繰り返しながら、
ダイヤモンドの原石は、ギフトに磨き上げられて
いくのですね。
その人に与えられたギフトは、
正しく使えば、その人も、周囲も幸せにする
ものだと思います。
自分のものであって、自分個人のものではない。
いわば、天から預かっているものなのかも
しれません。
託されたギフトに込められた願いに
応えられる自分であるように。
愛と感謝を込めて。