「気持ちのカケラ君の声を聞く」ということ

考えているのか、感じているのか、
しばしばこのブログでも取り上げるテーマ
ではありますが、

感情解放ワークをするときは、
ここが識別できないとかなりワークは
困難になってしまいます。

セッションでも様々な問いかけに対し、
その方がどんな答え方をするのか。
その答えがどこから来るのかは、
注意深く見ています。

頭で考えるのではなく、
気持ちをじ~っと感じたところから
答えてくださいねってお伝えしても、
明らかにそうではない答えばかりが
返ってくることも良くあります。

ということは、その方はもはや自分が
考えていること=感じていることだと
認識しているということになります。

明らかに感じていないと判断できる答えは
どんなものかというと、たとえば

抑圧された感情のカケラ君は、基本、
「大丈夫だよ。もういいんじゃない?」
とか、理性的な、わかったような物言いはしません。

なぜそう断言できるかと言うと、
こんな状況をイメージしていただけると
わかりやすいかと思います。

ものすごく窮屈な部屋に理不尽に閉じ込められて、
泣けど叫べど誰も助けに来てくれない。
まるで自分の存在が世界から抹殺されたかの如く、
逃げ場もなく救いもない。

苦しくて恐くてさみしくて、絶望に打ちひしがれ、
悲しみに沈んでいるところに、ある日こんな声が
聞こえてきます。

「そこにいるんだね?
今君の声を聞こうと思うんだ。
何を伝えたい?どんなことでも言っていいよ」

この状況で、カケラ君が優しい声で
「大丈夫だよ。もういいんだよ」
とか言いますかね?

まるでふさわしくない言葉だと思います。

ではこれを言っているのは誰なのか。

頭で解放ストーリーのシナリオを思い描いている
エゴですね。カケラ君じゃありません。

エゴは、できるだけ苦しい思いをすることを
避けようとして、気持ちを抑圧します。

解放ワークではこれに逆らって抑圧した感情を浮上
させるので、エゴは「それは危険だ!」ってことで
カケラ君の声に蓋をし、

代わりに自分で猫なで声(個人的な印象です)の
「大丈夫だよ」とかいう予定調和の台詞を
かぶせるのです。

抑圧された気持ちのカケラ君がどんな思いで
解放の時を待ちわびているかを知っていたら、
そんな台詞はあり得ない!とすぐにわかるはずです。

というか、見破らなくてはいけません。

けれど、大抵は見破れません。
なぜなら、私たち自身もエゴがすることを
望んでいるからです。

つまり、苦しい思いはしたくないのです。

だから、一方的にエゴが悪いと責めることは
できませんね。

抑圧すること自体も苦しいのですが、
私たちはしばしば、ちょっと先を見て、
今の苦しみをちゃんと味わって完了させることよりも、
目先の苦しみが消えることを望みます。

これを無意識に、やってしまうんですよね。

この在り方を、根本から転換しない限り、
エゴのトリックは見破れないでしょう。

私がこの感情解放ワークを構築するとき、
自分自身に向き合ったワークの中で
常に軸に置いていたのは、

「苦しい方に感じていく」
ということでした。

感じたくない方、苦しみが強くなる方に向って
意識を向けていく、ということを、
一日何時間も、何か月もやってました。

お陰で当時はちょっと鬱っぽくなりましたけれど、
自分の中で、エネルギー的に何かが変わりましたね。

感情の感じ方も、多分以前とはだいぶ
変わったと思います。

苦しいって感じても、以前ほどの重さが無いのです。

このワークも、ごく初期のころはスパルタ的に
私がやったのと同じように、
苦しい方に感じていくよう、誘導していたのですが、

ほぼついてこられる人がいなかったので、
少しずつ今のような形に改良してきました。

まぁそれはともかく、掘り下げていくときに、
この人は何を逃れたがっているのか、
何を感じたくないのか、避けようとしているのか、
という視点を持っていると、

おや?これ怪しいぞ?という気配を嗅ぎ取れるように
なっていくと思います。

気付かずにおきたい。
見たくない。
触れたくない。
できればなかったことにして通り過ぎたい。
面倒はごめんだ。
そんな思いをするくらいなら、うわべだけでも
平穏でいた方がいい。

そういう選択をしている内は、
まずもって本当のカケラ君の声を
聞くことはできないのです。

その息苦しさ、生き辛さ、苦しみは、
そういう選択の結果起こっていることなのですが、
ここを認めることができるかどうかが分かれ目ですね。

私は、自分が抑圧してきた感情のカケラ君たちを
決して見捨てない、とコミットメントしています。

どんなに時間がかかったとしても、
たとえ地獄の果てにいようとも、
一人残らず、必ず迎えに行く。

そう伝えて、自分に向き合ってきました。
口先だけじゃなく、有言実行でね。

自分を愛するって、そういう覚悟というか、
厳しい側面もあるんじゃないかな、
と思います。

かく言う私もまだまだ、ですけれど、
気持ちのカケラ君の声を聞くというのが
どういうことなのか、

ちょっとは感じてもらえたら、
と思いました。

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