自身の感情に向き合っていると、
割と強い感情は気づきやすいので
向き合う必要性はみなさん認識されて
いるでしょう。
自分に向き合う作業を初めて最初のころは、
こういうドロドロした激しい、割とはっきりした
感情がわんさか出てきます。
抑圧の強い方は、こういう感情にたどり着くまでに
少し時間がかかったりしますけれど、
出てき始めるとしばらくは、
自分ってこんなに醜い人間だったんだな～って
げんなりするくらいに続くことはありますね。
ドロドロのパイプを掃除するときをイメージして
頂くと分かりやすいですが、
そういうパイプをきれいにしようとして
水を流せば、最初に出てくるのは真っ黒な
泥水でしょう。
それと同じです。
でも、出てきたドロドロ自体が自分の本質
ってわけじゃないので、そんなに自分に
がっかりすることはないし、
やっと出てこられたカケラ君たちを
受け止めるほどに大きくなっていく自分の器を
喜び、祝福してあげればいいんじゃないか
と思うのです。
こういう段階がある程度一段落すると、
もう何にも出てこなくなるかというと
そうではなくて、
今度はそれほど激しくはないのだけれど、
もっと繊細で微妙な感情のエネルギーが
じわじわ出てくる状態になります。
以前ほど気づきやすくはないので、
いつの間にかそういう感情に絡めとられて
ドヨドヨしていたりするのです。
でも、最初のプロセスを無事通過してきた
わけですから、自分が感情のエネルギーに
巻き込まれてたんだ！と気づければ、
統合まで持って行くのは難しくはありません。
気づかぬうちに、うっかりドツボにはまってしまう
という別の難しさはあるけれど、
また違った注意力が磨かれますね。
そういう段階も過ぎていくと、
後はどれだけ繊細に自分の感情に気づき、
死角を小さくして行けるか、です。
気づきの感覚が繊細になるほど、
当然のことながらまだまだな自分の側面に
たくさん気づくようになるので、
進んだら進んだなりの段階で
たくさんの学びがあって尽きることは
ありません。
だから、終わりを目指してワークをするのは
やめた方がいいですね。
その時、その時の自分を慈しみ、
その自分で瞬間瞬間を大切に生きていく。
その繰り返しなんだろうと思います。
特にしつこく繰り返してくる感情には
不安感がありますが、嫌なものですよね～。
でも、蓋をしたり言い訳したりしないで
まずは不安がっている自分をしっかり
受け止めてあげると、落ち着いてきます。
これをしないで外的な対処法に走るから、
何をやっても結局元のところに
戻ってきてしまうのです。
不安感に飲み込まれると、お先真っ暗な
イメージで人生を捉えてしまいがちです。
それを真実だと信じ込んで、それに基づいて
あーでもない、こーでもないと右往左往するのです。
でも、そのイメージは真実ではありません。
単に、真っ暗なイメージの黒い雲をかぶって
世界を見ているようなもので、被り物を外せば
光り輝く世界が広がっていたりするのです。
自分がかぶっているものに気づければ、
それを脱ぐためにできることをするでしょう。
黒い雲をかぶったまま、光を強くするっていう
対処の仕方もあるかもしれませんけれど、
被り物を脱いだ方が簡単だし楽ではあると思います。
感情に向き合ってきてつくづく思うのは、
人間というのは何と戦っていようと、
結局戦っているその相手は、突き詰めていくと
自分なのだということ。
自分自身のありとあらゆる側面を
恐れ、拒絶し、批判したり攻撃したりする。
あるいは、執着し、自分自身を制限
したりしているんですね。
そういう側面とどれだけ和解し、
適切に付き合っていけるか。
その熟達度が、人生の深みに
つながっていくんでしょうね。
だから、自身のどんな側面を見ても、
恐れることはありません。
それは、人生をより豊かにする鍵なのですから
拾い上げ、手に取ってじっくり見つめて
それが自分の中に湧きたたせるものと
対話して見たらいいと思うのです。
あらゆる感情の奥に閃く妙なる宝に、
あなたが触れられますように。