悪魔の囁き

なんだか物騒なタイトルですが、
今日お話ししたいのは文字通り、
悪魔はいかにして人間の心に忍び込み、
骨抜きにして血をすすり、魂をしゃぶるのか、
という恐いお話です。

あまりおどろおどろしいことを書くのも
キラキラハッピーがもてはやされる
スピリチュアル業界にあって、
どうかとも思うのですが、

こういうことを書いておくことで、
まさにその入り口にいる方や、
ドツボにはまっている最中の方にも

何かしら、脱出のヒントや用心の心得など
のお役に立てるかな、と思い、
書いておくことにします。

これまでにも、ネガティブな存在のお話は
何度かさせていただいたことがあります。

私自身、セッションの中でそういう存在に
実際に触れるまでは、そんなもの、
人間の意識が作り出した幻想だ~!
くらいに思ってたのですが、

ほんとに出てきてその瘴気に当てられ、
数日寝込む経験をしてからは、
幻想だろうが何だろうが、
実際にそういう現象はある、と
思うようになりました。

(悪魔祓いは私の専門じゃありません!)

奴らが私たちに近づいてくるには
共通のパターンがあります。

悪魔と言ったって、世間一般で描かれて
いるような、あんなおどろおどろしい姿を
していたら、誰だって用心するように、
そんな姿で近づいてくるのは稀です。

最初からそういう姿を見せるのは、
多分求める側がわかってて
呼んだときじゃないでしょうか。

(実際やったことないので知らんけど)

多くは、不安や孤独、淋しさ、惨めさ、
無力感や無価値感などを抱いたときに、
その心にそっと寄り添うようなふりをして
近づいてきます。


わかるよ~、その気持ち。辛いよね~。
そうだ、君にそんな辛い思いをさせる
あいつらが悪いんだよな。

ほら、いまも彼らは君にこんな酷いことを
している。君を仲間はずれにして、
別のやつをちやほやしている。

君の方がずっと優れていて、すばらしい
人間だって言うのに、彼らはそれを
全然理解していない。

でも、私は君の素晴らしさをよく知っている。
君の一番の理解者だよ。

これから、君が淋しい時、
私がそばにいてあげよう。

私は君の親友だ。

とか何とか言って、日々
悶々とした気持ちに巧みに取り入り、
信頼関係を結んでいきます。

そうして常に耳元で、
君は「不当に」他の人に虐げられている。
他人を信用しちゃいけない。
君は優れているが、他の人は愚かだ。
君はもっと評価されるべきだ。
私が君を、もっといいように導いてあげよう。

とか何とか囁き続けます。

その声がかきたてるのは常に、
不平等感、理不尽さ、不当な感じ、不信、不和、
嫉妬、憎しみ、孤独と分離です。

悪魔は非常に巧妙な話術でその人を
周囲から分離させ、被害者妄想をかきたて、
精神を揺さぶります。

そうして時々、自分への信頼を深めるために、
心の奥底の暗い欲望を満たしてあげる
ようなことをします。

とても叶わないと思うようなことも
いともたやすく叶えて見せたりして、
自分から悪魔に「もっともっと」と
求めるようにさせるのです。

するとここで悪魔の本領発揮。


そうか、そんなに欲しいのか。
そこまで言うのなら叶えてやらんでもない。
けれど、それはとても難しいことなので、
こちらもちょっと条件があるんだ。

いやなに。
そんなに高い条件ってわけじゃない。
ちょっと勇気を出して、こういうことを
してくれればいいんだ。

って感じで、取引を仕掛けてきます。
ここで巧妙なのは、「とても無理」な条件
ではなく、ちょっと頑張ればできることを
要求してくるんですね。

そしてそれは大抵、受け入れられます。

ここまでくると、もうかなり悪魔の術中に
はまってますね。

そうやって取引は重ねられ、
しまいには自分の魂まで自ら差し出している
状態になるのです。

そんな風にして欲望を貪り続けた結果、
どうなるかと言えば、

血で血を洗う抗争を繰り広げた末に
自分も周囲もボロボロに荒廃しきった
景色を前に、茫然自失、

何ということをしてしまったんだ!
ってそこでようやく気付くんですね。

まぁ、気づかぬままに恍惚の中で
腑抜けになって骨までしゃぶられる
パターンもありますが。

そうなったとき、
あの優し気に声をかけてきた「親友」は、
高笑いをしているのです。

セッションの中では、不思議なことに
そういう存在が近づいてきて、
話し相手になってくれたり契約したり
ということを、みなさんちゃんと
話してくださるんですよね。

人間ではないその存在と、
確かに話したことがある、と。

奴らがひっかけていくのは、
最初はほんの小さな淋しさだったり
嫉妬だったりの気持ちです。

それを責任転嫁して、
自分がこんな思いをするのは、
○○がいるせいだ、周囲の人が自分を
ちゃんと扱わないからだ、とか
何かや誰かのせいにして、
自ら苦しみの泉に堕ちていくのです。

悪魔は、そういう気質の人間をよ~く
見抜いて近づいてきます。

悪魔に売り渡してしまった魂を取り戻すには、
奴らから得たものをすべて返し、
自身の責任を果たすしかありません。

よくよく用心すべし。
そして、自分の気持ちを生きることから
逃げることなかれ。

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