リーディングをしていて、
体のどこかや人生のある分野に何かしらの
不調和があるとき、
それに対してアドバイスをするには、
その状態がどうして起こっているのか、
その元を辿って対処する道順を
読み取らねばなりません。
これ故に、見えているその状況だけに
対処すれば、問題が解決するのだ
とは言えないケースがしばしばあります。
たとえば、ものすごく経済的に困窮している
人がいたとします。
ではこの人に、何らかの方法で
お金が入ってきてお金の問題が解決すれば、
この人の人生がすべて調和するのかというと、
一概にそうとも言えないケースがあるのです。
そもそもその人はなぜそんなにも
お金に困窮しているのか。
人当たりがものすごくきつくて
人望がなく、周囲から疎まれた結果、
仕事を干されていたとか、
自分の感情が荒れ狂うままに
家族に手を上げ続けた結果、
家族に見捨てられ、人生に絶望して
自暴自棄になったとか、
理由もなくその状況に陥ったわけでは
ないはずです。
たとえ突然そうなったと見えることでも、
掘り下げていくと、人生の無数の分岐点に、
そこに至る伏線が必ずあるはずなのです。
だから、起こった出来事は必然なのですね。
その必然の構造を丁寧に読み解いて
適切にさばいて対処しない限り、
その状況は変わらないのです。
確かに、サポートや対処にも
段階はあります。
緊急処置として直ちにやった方がいいことも
ありますが、段階が進めば、それに応じた
次の手を打って、先に進める必要が
あったりもします。
見えている状態は同じようでも、
人それぞれに、そこに至る必然の伏線は
様々だし、個別の背景があるので
単純にパターン分けができるという
わけでもありません。
割と浅いレベルで対処可能な案件も
あるでしょうし、その方の在り方の根底から
見直しを図らないと、相当厳しいだろうな
というケースもあるわけです。
セッションでは、私はできるだけ
深いレベルから調和するように、
流れを組み立てていくのですが、
これ故に、あなたはどう在ることを選ぶのか、
ということを、何度も問いかけていきます。
その問いかけに応じて、自分自身の
深奥の願いにつながっていく方もあるし、
自分で定めきれなくて、
選ぶことから逃げる人もあるし、
分かっていても、どうにも執着を
手放せずにしがみつき、
何か月、何年も膠着状態で居ることを
選ぶ人もいます。
そういう、自身の根底の在り方を
自分で定めないのなら、
小手先で何をやっても変わらないよね
って私は思うので、
あなたのその苦しみの元はここだよね。
で、あなたはどうするの？
と問うのです。
そう切り込まれるのはその方にとっては
キツイことだろうと分かっていても、
問わざるを得ないのです。
なぜなら、その方は幸せになりたくて、
この状況をどうにかしたくて
セッションを受けに見えたわけですから。
問う側としても、そういうところを
突いていくのは生半可な姿勢では問えません。
真剣に、深くその方に向き合って、
覚悟を決めなければ発せられない
言葉があります。
その言葉をどうその方が受け取るのかは
その方自身の問題ですが、
私はヒーラーとしての私の責任を
果たさなければなりません。
そこからは逃げない、とコミットしたうえで、
セッションに臨んでいます。
私は、見た目に整うこと自体が悪い
と言っているわけではありません。
けれど、その目に見える調和が、
一体どのレベルの深さに達している調和だろうか
というのは注意深く見る必要がある
とは思っています。
調和と見えるものが単なる抑圧の蓋、
都合の悪いものを見ないで済むような
お化粧板になっていては
意味がないと思うので。
いずれにせよ、人生の豊かさを決めるのは、
自分自身の人生にどこまで向き合えるのか
だと思うのですが、
自分に向き合うというのを具体的に言ならば、
自身の恐れをどれだけマスターできて、
見たくないものも直視できて、
苦しみを受け止め、昇華させていくことを
マスターできるか、だと思うのです。
自分に向き合うってひどくあいまいで、
人によってその概念もピンキリですが、
そういう実践を伴わない頭でっかちな
向き合ってるつもりは、時間の無駄です。
しっかりと、明確な基準をもって
自分をチェックしない限り、
なぁなぁで流れていくだけでしょう。
その流れ流れて行った先が、
今体験している、あなたの生きづらさ
なのではないでしょうか。
さて、あなたは自身の在り方を
どう決めますか？