苦しみからの逃避と悟りという概念

霊的な興味を強く持つ方の中には、
悟りたいという願いを持っている方、
結構いらっしゃるようです。

私は悟りという概念については
非常に深い目覚めの意識にあるマスター、
レナード・ジェイコブソンに出会うまでは、
言葉は聞いたことがあるけれど、
あまり関心がありませんでした。

ただ、ヒーリングを探求していく中で、
人間という存在を知らずに癒しを
知ることはできないという必然性から、
意識の目覚めを求めるように
なったのですが、

正直、今でも悟りたいとかは
全く思っていません。

悟りたいと言う方に、なぜ悟りたいのか、
と聞いてみると、苦しみが無くなるから、
という趣旨のものが多いようです。

この苦しみの輪廻を早く終えて、
二度と人間なんかやらないですむように
なりたいのだそうです。

これは多くの人が悟りに対して抱く
幻想でありトリップなんだろうと
私は思うのですが、

その理由は、
悟りは逃避願望からは決して
辿り着けないものだろうと思うのと、

実際、意識の目覚めを達成した人たちの
本をいくつも読んだり、
レナード自身の言葉からして、
悟ったところで、苦しみが無くなる
訳ではないのだと理解したからです。

苦しみはなくならない。
ただし、その体験の仕方が変わる、
とレナードは言っていました。

他のマスターたちの人生も、
目覚めが起こった後にも
癌になったり裁判に巻き込まれたり、
親しい人に卵を投げつけられたり
離婚をしたり、火事で全財産を失ったり、

およそ、人生の災難と思われる
様々なことが起こっています。

けれど、マスターたちは、
それらの体験を、目覚めていない時とは
違った意識で体験するわけですね。

深い目覚めの意識にあると、
感情的な痛みを受け止められる器も
大きくなるので、
より深い痛みが浮上してくる。

ときには、人類の集合意識にあるものが
浮上してきて、それを受け止めるのだ、
というような趣旨のことを
レナードが言っていたことがあります。

それは、私には想像もできないような
境地なんだろうと思うのですが、
目覚めた人は、常に多幸感に包まれ、
至福の状態で生きている、というわけでも
なさそうです。

でも、レナードは言います。

天国は常にここに在る。
自分は生きていようと死んでいようと、
どちらでも構わない。
私にとって、ここは地上天国だと。

悟ったら、死んだらこの苦しみから
逃れられる、とは思わない方が
良いようです。

どこに居ようと、
今ここが天国でないのなら、
生きようが死のうがどこに移動しようと、
地獄は地獄なのでしょう。

今が苦しいので悟りたいと言う人が
みな一様にどこか虚ろに見えるのは、
自分の人生から逃避している人の
特徴に似ているな、と思います。

レナードを見ていると、
今ここに深くグラウンディングしていて、
そういう逃避とは真逆の在り様に
見えます。

ものすごくどっしりと今ここに
根付いていて、揺るがぬ感じがするし、
どこにも逃げてなんかいません。

ただただ今ここに在ることに
深くコミットメントしています。

この状態が悟りというのなら、
苦しいから云々と言っている内は、
絶対に悟れないでしょう。

自分の逃げ癖に気づいて
逃避を止めない限りは、
際限なく道を誤り、力を誤用し、
魔境に堕ちていくことを繰り返すのが
手に取るようにわかります。

今、浮上しているものが何であれ、
受け止められる自分で在るように。

マインドの世界に飲み込まれて
我を見失うことのないように。

今ここを生きられないということ自体、
逃避なのだということを、改めて
胸に刻もうと思いました。

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