夢の中で失くしたスーツケースの話

何かしらの探求をしていて、
欲しいものは与えられない。

けれども、
欲しいと思っていたものによって
達成しようとしていたことへの
答えは与えられている。
ということがあります。

この場合、答えが与えられている
と言うことに気づければ、
ハッピーエンドになりますが、

欲しいものに固執し過ぎていると、
答えが与えられていることに気づけず、
行き違いになることがあります。

たとえば、
A地点からB地点に行くのに、
長距離バスで行こうと思っていたので
バスの乗り場を知りたがっていたとします。

案内の人に聞くと、その路線では
実はB地点には行けないことがわかり、
替わりに正しい行き方の手段を事細かに
教えてくれたとします。

そうなると、もはやバス乗り場の
位置情報などは必要なくなるわけですが、
このように例えればわかりやすいのに、

どういうわけか、これが内面のことになると
私たちは非常に混乱し、いつまでも
バス乗り場を探し続けてしまうのみならず、

正しい行き方の情報自体が
まるで頭に入ってこないし、そもそも
正しい行き方を伝えているということすら
認識できないというケースが
結構あったりします。

深い目覚めの意識にある
スピリチュアルマスター、
レナード・ジェイコブソンは、
よく、私たちは夢の中で失った
スーツケースを探し続けているのだ、
というたとえ話をします。

私たちは、実際には何も失っていないし、
探す必要すらないものを、
必死で探し続けているわけです。

せっかく目覚めかけていても、
まだスーツケースを見つけていない!
と言って、再び夢の中に戻ろうとする。

気づいてしまえば馬鹿らしいの一言ですが、
私たちは、夢から覚めるための秘薬を
夢の中で探し求める永遠の夢遊病者
なのかもしれません。

私たちは、しばしば求めているものが
得られないと嘆きますが、人生は、
私たちのニーズのもっと本質的なところに
既に応答しているということが
あるのではないでしょうか。

それに気づけるか気づけないか。

頑固で物わかりが悪く、
なかなか気づきに至らない私たちに、
人生はありとあらゆる手段を講じて
何とか気づかせよう、受け取らせようと
しています。

その意図の奥にある、
ものすごく深い愛に気づいたとき、

私たちを導くものは、
本人以上にこの私を知り、
決して諦めず、見捨てず、
常に私とともに在った
ということを知るのです。

この事実は、
どれだけ私の孤独を癒すでしょう。
人生に、安堵をもたらすでしょう。

私たちの多くは、都合よく
自分を信じたり信じなかったりするし、
何なら、全く自分なんか信じない、
と言う態度を取っていたりします。

けれども、私たちを導くものの態度は、
常に一貫していて、そしてものすごく深い。

私たち自身がどれだけ自分に対して
上っ面しか見ていなくて、
こんな自分なんてダメだ!最低だ!
とか言っていても、まったくもって、
そんなレベルでは見ていないのです。

それほどまでに深い愛の中に抱かれていて、
それに気づけないというのは、
何とも不幸ではありますが、

インドの聖者、ラマナ・マハルシはこれを、
恩寵の海の中を泳いでいるのに、
喉が渇いたという魚の様だ、
と例えています。

言い得て妙とはこのことでしょうが、
けれどもいくら頭でこのことを思っても、
実際に自分がその恩寵に触れなければ、
何の意味もありません。

もしそれに触れたければ、
本当にそれを知りたければ、
嘘偽りなく自身の赤心からそれを願い、
意固地さを解いて、聞く耳を持ち、
ハートを開いて受け取ることです。

深い失望も、恨みも、挫折も越えて、
私たちは帰るべきところへの
帰還の途中なのでしょう。

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