最近セッションで気になるケースが
続いたので、今日は感じることと
イメージすることについて、
書いてみたいと思います。
私の感情解放のセッションでは、
様々な対象に意識を向けていくよう
誘導するのですが、
たとえば、
ハートを感じてみてください、
と誘導すると、
ちゃんとハートを感じている人もいれば、
ハートと言う概念をイメージして
そこに意識を向ける人がいます。
あるいは、もっと抽象的に、
命の源を感じてみてくださいと誘導すると、
その概念を一生懸命イメージして
そこに触れようとする人と、直感的に
命の源を捉えて感じられる人がいます。
ワークで有効なのは、概念ではなく、
本当に自分が感じていること
なのですが、案外これが簡単なようでいて、
難しいようです。
感じることは、
既にそこに在るものに気づいて触れる、
というようなことなので、
イメージを一生懸命作り出す必要は
ありません。
既に在るのだから、
わざわざハートの概念を作って、
一生懸命それを拍動させるイメージなんか
しなくても良いのです。
わかりにくいかも知れないけれど、
命の源につてもそれは同じことです。
けれど、絶対あるとわかっている
ハートですら、感じようとしないで
イメージしようとするのはなぜなのか。
そこには、
自分の感じているもの、感覚への不信
があるように思います。
自分の感じているものが正しいか
わからない。だから、正しいことを
言っていると思える人の言うことだったら
無条件にそれを信じてしまう。
その人に「正解」を言ってほしい。
チェックしてほしい。
その「正解」が自分の感覚と違っていても、
間違っているのは自分で、その人の方が
正しいはず、と自動的に自分をスルーして
相手の感覚を上位に置く。
自分の感覚に不信を抱く人には、
総じて、そういう傾向が
あるように思います。
そして、微妙なレベルで
依存を発症するのです。
自分で感じていないので、
エネルギーワークなどをされる場合は、
とても苦手か、
もしこの傾向を持ちながらも
結構それなりにやっているのだとしたら、
とてもイメージが上手なのでしょう。
それもそれで、
あるレベルでエネルギーは働きますが、
本当に対象に意図した通りのものが
かかっているかどうかは
別の話になります。
そして、その働きの質感は、
きちんと感じたところから働きかけ、
見届けたやり方とは、かなり違った
ものになります。
イメージはマインドの作用ですが、
感じていることは、そうではありません。
よく、レイキなどは、無心で流す
と教わりますが、これはマインドから
流すのではない、という意味であり、
何となくボヤッと流すのが良いのだ
と言うことではないと思います。
流す対象をしっかり捉えることは
必要だし、どこにどのように流れているのか
見届ける意識は、中上級者では、
あってしかるべきものだと私は思います。
話は戻って、
感じることをせずにイメージに逃げる人は、
根本的に、自分の感覚を信じることが
恐くて仕方が無いのです。
この恐さにきちんと向き合って
統合しておかないと、
いつまでも依存心を拭い去ることが
できません。
自分軸を持つことも、
自分の中心を捉えることもできないので、
信念を持ってしっかりしているように
見えても、
実際は、
どこかから借りてきた誰かの教えや
思い込みで自分をがっちりコルセットで
固めるようにして支えています。
どれだけ強い信念であろうと、
根底にあるのが自己不信であるなら、
その信念が揺らいでしまったら、
脆いものです。
その時噴き出してくるのは、
元々心の奥底にあった、混乱や不安、
惨めさや孤独など、信念で強力に抑圧し、
消し去ったと思っていたものなのです。
以前にも書きましたが、
信念はマインドの領域のものなので、
基盤や支えに足るようなものではありません。
自分で本当に感じているものは、
ただ事実であるが故に、それをアンカーにして
自分自身に戻ってくることが出来ます。
自分が寒いと感じていれば、
他の人が暑いと感じていようと、
自分が寒いのは事実であるわけで、
そこから自分なりの、その感覚への応答によって
行動が生まれ、結果が生じていきます。
こうして、暑いと感じた人とは違う
自分なりの現実が生まれていきます。
その無数の積み重ねが、
自分の人生なんですね。
感じることを通して
この世界と、自分の人生と
対話することを疎かにしませんように。