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さて。
今日は怒りの感情について
取り上げてみたいと思います。
怒りをネガティブなものとして
認識されている方はすごく多い
と思います。
確かに怒りのエネルギーって凶暴だし、
そんなものをぶつけられるのは
ひどく不快だし、
自分の中で暴れる怒りに飲み込まれ、
我を見失って人を傷つけてしまう
こともあるし、なかなかに
厄介な代物です。
怒りのエネルギーをうまく
コントロールできなくて、
嫌な思いをした記憶は
誰にでもあることでしょう。
子供時代に、親など大人からの
怒りのエネルギーのはけ口になった
トラウマを抱えているというお話も
よく伺います。
だから、
怒りという感情にひどく怯え、
あるいは軽蔑し、怒りをむき出しにする人を
幼稚だとか下等だとかいうレッテルを貼って
見下し、危険視している。
そんな風に、
自身の怒りを徹底的に切り離して
抑圧するというケースを
しばしば見かけます。
そういう人にとって、
怒りを表現するということは、
自分を理不尽に傷つけてきた
あの人たちと同じになってしまう、
それは絶対に許せない、
そうはなるまい、と思うのです。
でも、私がお伝えしている
感情解放ワークでは、どんな感情も
それ自体に善悪は無い、
と捉えています。
だから、怒りを抱いてしまうと
自分が悪い人間になってしまうとか
そういうことはないのです。
ただ、その怒りのエネルギーに
どう対処するか、というだけの話
なんですね。
徹底的に怒りを否定、拒絶してしまうと、
怒るべき時に怒れなくなります。
怒るべき時ってどういう時でしょうか。
自分や、自分が大事に思うものを
不当に傷つけられた時が
その一つです。
そういうものを傷つけられても
何も言わない、ヘラヘラ笑っている、
寛容なふりをしてスルーする
などをしていると、
場合によってはそれは、
相手にそういう態度を取っても
良いものなのだ、という誤ったメッセージを
送ることにもなります。
そういう扱い、態度は絶対に許さない、
という断固たる意志を表現する姿勢は
大事ですね。
懐深い大人な対応としての寛容さと、
怒りをうまく扱えないが故に
はぐらかしている表面的な穏やかさは
まるで意味が違います。
嫌なことをされて怒りを感じる自分を
恥じる必要は全くない、と思います。
むしろ、
嫌なことをされたのに怒る自分を責め、
嫌だと感じる自分を否定するのは、
ナンセンスです。
そういうことをしていると、
自分自身のあらゆる感覚が歪み、
自分を信じられなくなります。
そうなると、
ものごとを判断する基準が混乱するので、
自分軸を持つことが出来なくなります。
これを嫌だと感じる自分が
おかしいのではないか？
ここは怒って良いところなのか？
全てを受け入れられない自分は
未熟で恥ずかしい、なんて
トンチンカンなことを考えてしまったり
するのです。
怒りの感情を、貶めるのは止めましょう。
もちろん、だからといって
好き勝手に怒りを相手にぶつければ良い
と言っているわけではないですよ。
責任を持った方法で、
怒りのエネルギーを表現することが
大切です。
このように言うと、
それは論理的に説明しながら
相手に怒りをぶつけることだと
勘違いする人もいるのですが、
それも違いますからね。
（ちゃんと釘を刺しておきますよ）
あくまでも、怒りのエネルギーは
イメージワークなど、誰かに
ぶつけるのではない方法で表現したうえで、
言動に怒りのエネルギーを乗せない状態で
いうべきこと、やるべきことをするのです。
他者からぶつけられた怒りに怯え、
固まっている人は、自分自身の
怒りを表現する必要があります。
それができるようになってくると、
バランスが取れた、のびやかな
本来の自分らしい自己表現が
できるようになっていくでしょう。