自責の念を越えて対峙すべきもの

自責の念は逃避、というお話を
何度かしてきていますが、
根深く残る自責の念を
掘り下げていくと、

魂の奥に、
どうしても赦し難い自分を
抱えているケースを
しばしば見かけます。

普段の意識では、
そういうストーリーは
意識に登ることもないのですが、

自分でも気づかないところで
幸せになっていったり
成功していくことに
ぎゅっとブレーキをかけてしまう
働きをしていたりします。

赦し難い、あってはならない自分への
忌避意識から、ちゃんとした自分、
理想の在り方への強烈な執着を
伴っていることもよくあります。

ダメな自分を激しく罰することと、
そういう自分を分離し、そうではない
自分を移植するような意識で、

崇高なものや高尚なものへの
絶対的ともいえる信念を
持っていたりもします。

崇高なもの、きちんとしていることを
求めること自体が悪いというわけでは
ありませんが、

強い執着となっている場合は、
そこに駆り立てるどんなエネルギーが
働いているのか、というのは
見ていくべきポイントでもある
ように思います。

先日も書いたように、
その駆り立てるエネルギーが
自分の中の別の存在に由来する
ものであることもしばしば
ありますが、

今回は、自分の魂に深く刻まれた
ストーリーについて、
書いていくことにします。

赦し難い度合いが強ければ強いほど、
蓋というか封印も強烈で、
掘り下げてもなかなかその具体的な
ストーリーが出てこないことも
多くあります。

本人がどんな自分が出てきたとしても
絶対に逃げずに対峙する、という
心が定まった時に、ようやく
出てきてくれることが多く、

そんな自分が出てきてしまったら、
とても耐えられない、という
思いがある内は、無意識にも
蓋をして、逃げてしまうでしょう。

どこかで逃げている自分が
わかっているので、余計に顕在意識では
ちゃんとした自分で居よう、と
殊更に駆り立ててしまうところは
あるように思います。

そんな状態でどれだけちゃんとしようと、
逃亡者である意識はどこかにあって、
そのうしろめたさからは
逃れられないのです。

だから、いつも自信がなく、
自分に誇りが持てず、
どこか言い訳がましい自分を
持て余しているのです。

何かしらの失敗をしでかしたのであれば、
それを無かったことにして先に進む
のではなく、

その失敗に至った在り方そのものまでを
しっかり掘り下げて対峙し、
そもそもそんな結末に至らないような
在り方に転換していくことが肝要です。

これが種の回収で、それをしないまま、
いくら頭で理想を思い描いて
そうなろうとしても、

拒絶したものは受容されるまで、
繰り返し差し戻されるという
法則の通り、

鉄壁のガードと思える護りを越えて、
どういうわけか、最悪の結末が
再現されてしまうのです。

その出来事を通して、
何に気づく必要があったのか、
何を転換しなければいかなかったのか、
というところが応答されていないと、

人生からの問いかけには
応えていないことになるので、
卒業にはならないのですね。

そういうところから考えると、
いくら自分を責めたところで、
気づきがやってくるわけでもなく、

転換すべきポイントが転換される
わけでもないので、それは
ただ自分の動揺を紛らわせるためだけの
逃避でしかない、ということ、
お分かりいただけるのでは
ないでしょうか。

本当に申し訳ないとか、
もう二度とそうなりたくはない
と心の底から思うのなら、

為すべきは自分責めではなく、
失敗に至った自身の在り様が
不可逆的に変容するくらいに
自分に深く対峙すること
だろうと思います。

そのためには、
動揺した心のままでは、
まともに対峙できませんから、
まずはそれに向き合った時に
諸々噴き出してくる自身の感情を
受け止めることから始めます。

湧き出す感情がある程度落ち着いて
初めて、自分のやったこと、
在り様が冷静に見られるように
なります。

そこで初めて、
ようやくスタート地点に立てた
と言えるでしょう。

どうせ辛いのなら、
建設的な未来を拓ける辛さを
選んだ方が良いですよね。

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