先祖の因縁、というと、
何だかおどろおどろしいイメージが
先行してしまうきらいがありますが、
何もネガティブなものばかりとも
限りません。
ご先祖様の善き行いによって、
守られたり御贔屓していただいたり、
最初から親しみを持って接して
いただけたりと、
強力な後ろ盾を持っているように、
人生がスムーズに、生きやすくなる
ということもあるんですね。
私自身、母が亡くなった後に、
あなたのお母さんには
お世話になったから、とか、
またある人は、
20年以上も前に亡くなった父に、
トラブルがあったときに味方してくれたんだ
と恩に着てくださって、私に良くして
下さった方もありました。
それもこれも、
父や母がまともに生きてくれていた
からだな、と有難く思ったものでした。
人でもそういうことがあるのと同じように、
実は神様とのご縁でも、そういうことが
あったりします。
たとえば、
神様をお祭りする祠やお社の創設に
関わったとか、信仰を盛り立てていくことに
尽力したとかいう功績が先祖にあると、
その子孫も神様の覚えめでたく、
その福徳が受け継がれる
ということがあります。
あなたの周りにも、その人本人は
それほど大したことをしていないように
見えるのに、なぜか福が巡っている
ように見える人、いませんか?
まぁ、先祖の善行だけではなく、
見えないところで本人もとても努力
されているのかもしれませんが、
その福々しさの一因に、
先祖の因縁というのがあったりも
するのだと思います。
そのように、長い目で見て
受け継がれるものがあるというのは、
反対に、負の因縁を積まないように
気を付けなければいけない、
ということでもあります。
粗相があったら襟を正し、
筋を通してお詫びしなければいけないし、
逃げ続ければ、さらにこじれて
苦悩は続くでしょう。
人間関係でもそうですが、
こと神事に関しては、代が替わったりして
わからなくなったり関心が無くなって
放置し、荒れていくようなことが無いように
お祭りできないのなら、
始末をしっかりしないといけません。
これまで、そのように放置された
お社が敷地内にあるという方の
ご相談を何件か受けたことがありますが、
いずれもなかなかに家のことが
大変な状況になっているケースを
拝見しています。
私はそうしたことの専門家ではないので
うかつなことは言えないのですが、
分御霊を頂いた元のお社に問い合わて
処遇を指南して頂いたり、
既に何が祭られているのかすら
わからないという場合も、
きちんとそういうことを処理できる
専門家の方を探してやっていただくのが
良いだろうと思います。
なかなか手間だったり
お金や時間など、様々な負担もありますが、
先祖の後始末をする役割を担う運命というか
そういうお役目の人、いますね。
何で自分が、と思うかもしれませんが、
それも含めて、この家に生まれたこと自体、
既に神様からの福徳を頂いているのです。
であるならば、御恩は筋を通して
お返しすることです。
始まったものはいつか終わる時が来るもので、
その終わりに立ち会うことがあったのなら、
その場でふさわしい行いができる
人間であるように、と思うのでありました。