人間関係と主体の意識

昨日はガネーシャ・ギリ先生のところのヨガのクラスでした。前回のクラスは体調不良でお休みしたので、久しぶりだったのですが、やっぱり定期的に自分の在り方を心身ともに見直す場があるというのはいいですね。クラスの後に行くカレー屋さんでのひとときも、楽しいものでした。


私は普段、ワークショップや瞑想会以外では1対1で仕事をしていますし、少々出不精なところがあるので、5人以上で集まって人と接することが少ないのですが、昨日は久しぶりに気心の知れたみなさんと打ち解けた時間を過ごせたことで、仲間がいるというのはいいものだなぁと、改めて感じました。

人が集まれば色々あるものですし、密度が濃ければ濃い程、良くも悪くも摩擦があったり様々な影響を受けたりして、揺さぶられるものです。

密に接し続けて倦んだときは、少し離れてヒリヒリと傷む心をクールダウンさせ、遠景から状況を捉え直してみるのも、気付きをもたらしてくれます。

仕事柄、私はそういう状況の方のお話を伺うことが多いですし、この仕事を始めてからは、基本的には一人で自己の内面に向き合う時間が長いせいか、「仲間」の温かさを感じることが近年はなかったなぁと思いました。

人と人との関わりのポジティブな側面は、私たちに信頼することの温かさや可能性の広がりなどの体験させてくれます。そして、人との違いを知る中で、自分自身の特質に対する気づきや、この世界での役割といったものの自覚から、全体性の中での自分という意識を育ててくれたりもします。

「個」としての自分に深く向き合うこともとても大切なことですし、人と接する中で得られる気づきもどちらも大切です。

ただ、前者のベースがしっかりできていないと、人と接した時に、気付きを消化吸収していくことが難しくなり、バランスを崩してしまうケースも多いのではないかと思います。

人間関係のポジティブな側面もネガティブな側面も、その中から自分の成長の糧にするものを拾い、血肉としていくときに、自分という主体の意識がグラグラしていると、変に影響されすぎて自分を見失ったり、強烈なアレルギーを起こして後遺症を引きずってしまうこともあるでしょう。

いずれにしても、自身にしっかりセンタリングすることから混乱の収束が可能になり、絡み合ったパワーゲームの意図を解き放ち、癒しが起こったり、閉ざされていた道がひらけたりということが始まっていきます。

人の温かさを有り難く受け取るのも、仲間の信頼に勇気づけられたりホッと安堵したりするのも、自分に素直で、心がある程度開いていないと、変に気を使ったり頑なになったりして、できないものです。

信頼関係を構築する入り口では、相手の方の接しやすい態度や促しがあったとしても、もっと深いレベルの信頼や友情を構築していこうとするとき、必ずそこには自分がどう在りたいのかを問われる部分があると思います。

同じ人であっても、毎瞬、その人から得られる学びは違います。あるときは信頼や思いやり、喜びなどを感じ、また別の時は裏切りの悲しみや怒り、絶望や不信などを感じるときもあるかもしれません。

毎瞬、毎瞬、その人との関係を自分の中でどう位置付けたいのかを決めるのは、自分自身なのです。

自身の内に浮上したネガティブな気持ちを解放し、統合していった結果、疑いや絶望のフィルターが除かれて、同じ状況が全く違って捉えられることもあります。

よく、人生相談などで「この人は信頼できる人でしょうか?」という質問がありますが、こういう質問が出るということ自体、その人の現実は「相手次第」で、その現実をどんな在り方で生きるか?という「主体の意識」が不在であることが見て取れます。

相談された人が、「あの人は信頼できないからやめた方がいいよ」と言えば、その人はあっさりとその人間関係を切って、別の人間関係を探しに行くのでしょうか。そうしたことを繰り返すことで、本当に求めるものを実現できるのでしょうか、と私は問いたいのです。

信頼できるかどうか?と誰かに相談しに行く時点で、その人の心の中には、浮上している何らかの気持ちがあるはずです。それに引きずられたまま、誰かに判断してもらいに行くのではなく、まずはその気持ちを捉え、自分自身と対話する段階を経ることをお勧めします。

「信頼できるかどうか」という問いの中には、裏を返せば「騙されて辛い目に遭いたくない」という思いがあるのでしょう。とすれば、浮上しているのは「騙されて辛い目に遭った過去の気持ち」ということになります。

今生のいつぞやの経験かもしれませんし、過去世での出来事だったのかもしれません。そこでの未完了の気持ちが浮上して、目の前の出来事に覆いかぶさり、未来を不安に見せているのです。

自分が何を恐れているのかを明確にし、対峙しましょう。

こうした過去の経験による感情をクリアにしていくことで、状況を的確に把握し、応答することができるようになります。

外的状況を変えることも大切ですが、その出来事によって湧き起こった自身の内面のものにいかに対処するか、という視点があるのと無いのとでは、意識のポジションが全く違いますし、実際の行動や結果も大きく違ってきます。

誰かに相談しに行くこと自体は悪いことではありませんが、もしするのであれば、自分の代わりに判断してくれる人ではなく、自身にきちんと向き合うポジションに戻してくれるアドバイスをする人を選ぶのがいいだろうと、個人的には思っています。

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