壁にぶつかる特権

私がお伝えしている感情解放のワークですが、長くブログを読んでくださっている方でも、一人だとなかなか解放に至るまでのプロセスが掴みにくいという方が多いようです。

できる限り、このブログでもポイントを詳細にお伝えしているつもりではあるのですが、実際にワークに入ってみると、自分でちゃんと身体の感覚を捉えられているかとか、思考と感情の区別はついているか、感情のエネルギーに触れているか、といったところは一人ではチェックしきれない部分ではあろうと思います。

そういった部分は、実際にワークショップやセッションなどをぜひ体験してみていただきたいと思うのですが、ブログでは私の日々の気づきや実際のワークのプロセスなどを書き綴っていますので、何かみなさんの歩みの気づきのヒントになればと思っています。

私は元々が結構なネガティブ思考な人間なので、余りキラキラハッピーな内容は書けないのですが、不器用な歩みの中でも時折、本当に素晴らしいな~と深く心打たれるような導きや体験がこれまでにもたくさんありました。

現代社会では、何でも早く手軽に劇的な変化が起こってほしいというニーズが多いことも承知していますが、そればかりを求めていると、見えてこないものがあるよな~と思います。

プロセスというのは単なる通過点でゴールにたどり着くことが一番重要なのだと思っていると、ゴールにたどり着いても、何も得ていない自分、まだまだ満足できない自分を延々と繰り返すことになるでしょう。

感情解放のワークでも最終的に意識しているところは、今この瞬間に深く根付いていくということです。

ゴールばかりを見ている在り方というのは未来に意識があり、今ここにはいません。ワークでも、抑圧された感情のエネルギーを解放すればいいんだ!とばかりにがむしゃらに解放を進めようとする方は多いですが、ワークは解放が目的ではないのです。

自分に向き合うプロセスの中で、どれだけ自分自身のこれまで目をそらしてきた側面に直面できたか。自分が本当に感じていたことに耳を傾け、そのニーズに応えたか。それらを重ねていった先に、どれだけ自分を信頼し、大切に思えるようになったか。

そうしたひとつひとつを着実に自身の在り方として行くことが、結果的に解放につながるわけで、解放を焦るあまりにそれらをおろそかにするのは本末転倒な話です。

これらを一気に、お手軽にささっとすませることなど、できるでしょうか。それはとても不可能なことのように私には思えます。

「さっさと済ませたい」という考えも分からなくもありません。今この状態が辛いからこそ、早く通過して楽になりたいと思うのでしょうが、あなたがもし、大切な誰かに声を聞いてほしいときに、その人が「さっさと済ませて次に行きたい」と思っていたとしたら、どんな気持ちになるでしょうか。

あなたの「さっさと済ませたい」という思いは、内なる自分からしてみたら、とても淋しく悲しい気持ちにさせる態度だと言えるのではないでしょうか。

翻って、あなたはこうした態度を誰かから取られたことがないでしょうか。幼い頃に、両親から。或いはパートナーから、職場の人から。彼らの態度は、あなたがあなた自身にしている態度の写し鏡です。

「私はちゃんと話を聞いてほしかったし、あなたにここに居て欲しかったのに、あなたはいてくれず、話も聞いてはくれなかった」というその辛い気持ちが、あなたに向き合ってもらえない、内なる自分の気持ちに符合するのです。

あなたは自分にこんな態度を取っているよ、と周囲の人たちが教えてくれているわけです。

このことに気づき、自分の在り方を転換すると、あなたの現実はとても優しいものになります。あなたが放っているバイブレーションが変化するので、かつて彼らの無関心や無責任さといった引き出しをあなた自身が引いていたのですがが、それをしなくなるからです。

言い方を変えれば、彼らにそのような言動をさせていたのは、あなただということです。

同じ人でも、ある人にはとても優しいけれど、別の人には非常に厳しく当たるというケースがありますが、それは、その人の中に様々な引出しがある中で、接する人がどの引き出しを引いているのか、ということなのです。

本当に真剣に、深く自分と対峙していったなら、理想とは程遠い自分を嫌というほど見ると思います。

けれど、それらに直面し、忍耐強く対話を重ねていった先に、あなたが求めてやまなかった信頼や安らぎ、真実だけが持つ明晰さ、個を超えた素晴らしい何かを見出すでしょう。

特に壁にぶつかった時、真摯に、強く、人生を導く大いなる力に祈り求めてみてください。このことが、実は私たちの深い霊性の成長には、とても大切な意味を持つのです。

自分の限界を知り、それを受け入れたとき、それを超えていく扉が開きます。謙虚であれとはよく言われますが、本当の謙虚さとは、このことの真意を知ることから始まるのです。

壁にぶつかるのは、真摯にこの道を歩んでいる証拠です。避けて通る人には決して与えられない特権であると覚えておきましょう。

あなたの歩みに、明確な導きと恩寵がありますように。

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