相手をコントロールしたくなる本当の理由

今日は読者の方から、コントロールについて
解説して欲しいというリクエストをいただいたので、
これについて書いてみます。

質問者の方は、相手をどうにかして「理想の形」に
近づければ自分が幸せになれるとか、自分が怒られずに
済むのに、と思うそうです。

で、そのコントロールがうまく行かないと、
「こいつがダメだから私がやらなきゃならなくなる」
と思って、どうしてもコントロールして
言いなりにさせたい欲求が湧いてくるとのことでした。

メールを「ふんふん」と拝見しながら、
「なるほど~、今この方は自分に対してそれを
されているわけなんだな~」と思った次第です。

つまり、自分を理想像に近づければ怒られずに済むし
幸せになれると信じていて、一生懸命なんですね。

そして、その試みがうまく行かないと、
「こいつ(自分)がダメだから『私』がやらなきゃ
ならなくなる」と思っているわけです。

ここで出てくる『私』というのは、エゴくんでしょうね。

エゴくんは、「こいつ(自分)がダメだから自分が
こんなに大変になっちゃうんじゃないか!」って、
いつもイライラしているのでしょう。

エゴくんは「こいつ(自分)」をどうにか理想像に
近づけることにしか意識が向いてないので、
「こいつ(自分)」がエゴくんのコントロールで
どんなに疲弊しているかには気づいていないようです。

それを客観的に知る方法としては、やはり「鏡」
を使います。

この方は多分、これまでにも相手を強烈にコントロール
して来ただろうと推測できます。

これまでコントロールしてきた相手が、どんな風に
なって行ったかを思い出すと、おおよそ今の自分の
状態が分かるのではないでしょうか。

相手は、自分のコントロールに耐えかねて、心を
閉ざしたかもしれませんし、反発して去って行ったかも
しれません。

或いは、何とか期待に応えようと頑張ったけれど、
どうしても満足してもらえなくて挫折感で一杯になって
心が折れてしまったでしょうか。

そもそも、「理想の様になれば幸せになれる」という
神話は、真実でしょうか。

私たちは良くそのような神話を信じて努力しますが、
それもうまく行くように見えるときもあれば、
必ずしもそうではないこともあります。

大抵は、理想を達成しても次の瞬間にはすぐに
「足りないところ」を見つけ出して、「これのせいで
私はまだまだ幸せにはなれない」とまた次に向かって
走り出しているだろうと思います。

そう、この「理想を達成すれば幸せになれる神話」は、
実は嘘です。

どれだけ達成し続けても、それで幸せにはなりません。

ニンジンを鼻先にぶら下げて走り続ける馬
のようなものです。

そもそも、なぜ理想を達成しなければならいと
思ったのかと言えば、「怒られたくない」とか
「幸せになりたい」という動機からでした。

ということは、つまりこの方の中には
「怒られて辛い思いをした」り、「幸せじゃない」
心の痛み、辛さがあるわけです。

これを根本的に対処せず、このままにしていくら
理想を達成しても、痛みの感情のエネルギーは
同質の感情を味和わせる出来事を引き寄せ続ける
でしょう。

つまり、対処するポイントと行動の方向性が
違っているのです。

感情解放ワークでは、「起こられて辛かった」
気持ちや「幸せじゃない」心の痛みにダイレクトに
向き合って対処していきます。

相手をコントロールして幸せになろうとするのは、
この自分の痛みの責任を相手に押し付ける
ようなものです。

相手にはあなたの痛みの責任を取らなければならない
道理はありません。

そんなものを押し付けられても、「なんで自分が?」
って思うでしょう。

だから、あなたが相手にしているように、
本来自分の仕事じゃないことを押し付けられて、
とっても大変な思いをするような出来事が起こるのです。

自分が誰かにしているように、誰かからもされる
というこの構図、まさに鏡ですね。

自分の苦しい感情のエネルギーを受け止め統合していく
責任を果たさない限り、誰かの尻拭いをさせられる状況は
終わらないわけです。

嫌ですよね~。早く自分の仕事を全うしましょう。

自分を幸せにする責任は、恋人や同僚、上司や部下、
親などにあるわけではありません。

それは、あなた自身にしかできないことです。
それなのに、その自分の最も大切な仕事を放りだして
しまっている人のなんと多いことか。

このブログではしばしば「責任」ということについて
書いてきていますが、この言葉を恐れ、嫌う人は
多いですね。

できれば責任なんて取りたくないんです。

そんなものを引き受けたら、自分が潰れてしまう。
だからメンドクサイものは誰かに押し付けてしまえ!
と、同じようなことを考えるメンバーの間で
ババ抜きゲームを続けているのです。

自分に対する責任を引き受けても、潰れませんよ。
かえって自由になって、本来のパワーを取り戻します。

人生はよりシンプルで優しいものになるでしょう。

責任を押し付け合うようなメンバーも居なくなり、
互いにいたわり合い、助け合うような、気持のよい
人たちに囲まれて過ごすようになります。

それって、素敵じゃないですか?

私自身、以前の職場では「責任を取りたくない人たち」
に囲まれていましたが、今はご自身の責任を引き受けて
いこうとされる清々しい方たちに囲まれています。

とても幸せなことです。

周囲をコントロールしたいという欲求の根源には、
自分に対する責任の放棄があることを、
よくよく覚えておかれることです。

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