何か直接的に表現にかかわっている方も
そうでない方でも、憑依型の表現って
ありますね。
その人本人の意識の上に、
表現されようとしている意識が
覆いかぶさるように降りてくる
あれです。
音楽やダンス、演劇なんかでは
わかりやすいかもしれませんが、
日常生活でも微妙にそう言う雰囲気の
ある人っていますね。
独特の空気の世界観を醸し出していて、
ある種の磁力をもって人を惹きつける
こともあったり。
そういうケースでは、
その人にとっては非常に武器になる
ケースもあるので、
うまく付き合っていけば、結構成功する
ところまで行けたりもします。
ただ、そういう風にうまくいくには、
憑依される器としての自分を
しっかり整え、コントロールしていく
だけの技量は必要なんだろうな
という気はします。
霊媒について、それほど知っている
わけでもないので、何となく
色々な方を見て感じるところしか
わからないのですが、
憑依される意識を降ろすって、
ある意味相当にタフな下地がないと、
かなり大変な気がします。
それに、何を降ろすのか、
というのも注意深く
識別しないといけませんしね。
自分以上の力を降ろしているような
感覚に酔って、自身を見失い、
溺れていきそうな方を見ると、
とても危なっかしく見えます。
降ろすこと自体が悪いと言っている
わけではないのですが、
相応の意識を持って臨む注意深さと
節度ある感性は持っていた方が
いいかな、と思います。
霊媒的な気質を持っている方は、
自分で呼ぶにせよ、無意識にせよ、
降りてくる意識にとっては
「入りやすい器」になっています。
魂の歩んできた歴史の中で、
何世もかけてそういう風に自分を
作ってきている人もいて、
エネルギー的に見ると、かなりあちこちを、
本来の自分が抑制されて、そういう「器」に
なり切るような状態になっているのを
見て取ることができるケースもあります。
そういう役割を今生、選んで決めているなら
プロフェッショナルに極めて行ったら
良いと思いますが、
個人的には、あまり中途半端に
手を出すようなものではないと
思っています。
節操なくあれこれ降ろすのではなく、
自分が何を降ろしたいのか、
降ろしたい意識に選んでいただけるような
自分であることも大事でしょう。
憑依系の力を使っていて、
本当に自身の魂が向いている方向と
降ろしている意識の意図がズレていると、
自分が「利用されている」ような
感覚になります。
大切なお役目をいただいている
という感覚ではなく、向こうに
良いように利用され、搾取されているような
ストレスが募るようになるんですね。
もしあなたがそう感じられる状態に
あるのなら、憑依系の表現からは
足を洗った方が良いと思います。
あなたの魂が表現したいものは、
少なくともそういうものではないのでしょう。
まぁ、人生の一時期、
そういう役割を果たす人も
あるのかもしれません。
憑依系の表現をされる方は、
少なくとも、降りてきたものは
自分のものではないという自覚は
持っておいた方が良いでしょう。
そこに、自分のアイデンティティを
置いたり、変な執着を持つのは
危ないですね。
器としての自覚を持つのは良いですが、
力自体は違うということをしっかり
わきまえていないと、
そこに魔が入りやすいので、
注意深く在ることです。
逆に、そういうところから見ていくと、
力の感覚に酔わせるように導く存在は、
間違いなく「ヤバい」ということが
言えるでしょう。
だから、憑依系の表現を目指すなら、
器としてのプロで在れ、
と思うのです。
自身の魂の願いとぴったりと一致する
意識を降ろせるように。
それは、ある種の契約なのかも
しれません。
本当に一流であるならば、
憑依系にせよ自身の内から溢れるもの
であるにせよ、
自身のあらゆる存在のレベルと
表現にズレは極めて少ない
ものなのだと思います。
憑依とかでなくても、
よく「○○○にお仕えしています」
とわざわざ言う方がいて、
さて、どこまでその人の魂が
お仕えしている存在に共鳴、リンク
しているのだろうな、と思うことがあります。
わざわざそういう表現をする人って、
そこに変な自尊心や虚栄心を
乗っけてる気配を感じることが多くて、
違和感を感じることがあるので。
そういう役割を果たしていない時の
あなたは、一体誰なんだろう？
と思ってしまいます。
本当に一流であるならば、
力が憑依していない、肩書きのない素の自分も、
抜け殻ではなく、人間として立派でないとね。
どんな道であれ、道を究めるというのは
その道を通して自分を知る、ということ
だと思います。
憑依系を極めるなら、
降ろした意識に触れ、役割を果たしつつ
自分を高めていけないと、
消耗して抜け殻になるだけ
なんじゃないでしょうか。
あくまで私の私見ですが、
そんなことを思いました。