怒りの尊厳

怒りの感情を抑圧している人って
結構多いと思うのですが、
そもそも怒りに対していけないもの、
そういうのを表に出すのは
はしたないこと、社会人として失格
みたいに思っている人も
少なく無いように思います。

中には、怒りを抱く自分に
がっかりするとか、自己嫌悪になる
という方も。

それほどまでに、怒りは忌み嫌われ、
悪のように捉えられているんですね。

感情解放ワークでは、
どんな感情にも善悪はない、
とお伝えしています。

殺気立った怒りも、
ドロドロの嫉妬、憎しみ、恨みも
どんなにネガティブと思える感情も、
ポジティブと言われる感情も、
それ自体に優劣や善悪はないのです。

ただ、私たちが自分のそれに
うまく対処できなくて辛い思いをするから、
ネガティブな感情は悪だ、とレッテルを
貼って見てしまうのですね。

けれど、どんな感情にも
それ自体の存在意義があります。

怒りが良くないものになってしまうと、
本当に怒るべき時に、怒ることが
出来なくなってしまいます。

神仏にも、畏怖相と言って、
ものすごく恐い怒りのお顔をしている
ものがありますが、それにも
深い意味があります。

割とポピュラーなお不動様を取り上げて見ても、
お顔は確かに恐いですが、その本質は
慈悲であると私は感じます。

怒るべき時に怒れないと、
相手にナメられます。

自分を粗末に扱う人に毅然とした態度で
それ以上、そのような態度に出るのなら、
只では置かない!という意志表示をしない
ということは、

相手に、それはやって良いものだという
メッセージを送ることになるのです。

こういうことは、個人でも言えますし、
国単位でも言えることですが、

普段からところかまわず凶暴で在れ、
と言っているわけではありません。

けれど、許してはいけないものに対して、
表面的な平穏を選んで筋を曲げるのは
正しい態度ではない、ということです。

ダメなものはダメ、と
伝えることから逃げてはいけません。

それは、自分自身への責任であり、
その関係性をどう構築していくか、
ということへの責任でもあるのです。

日本人は和を尊ぶということから、
事を荒立てることをあまり好みません。

けれど、本当に和を尊ぶということは
表面的に従って、内心反抗しているような
態度のことではないでしょう。

そこを取り違えてはいけませんね。

話しても無駄、というのであれば、
そもそもその関係性に関わっていること自体
どうなのか、ということから見直していく
ことが大切ですが、

そういう労力の要ることを避けようと
ことなかれに流れるのは
怠慢というものであり、

自分の人生に対する責任放棄で、
それを続けていれば必然的に生命力は枯渇し、
ますます無力になっていきます。

とは言え、いざ怒ろうとすると、
怒れないとか、自身の怒りに触れること自体が
恐いという方もあります。

幼少期の家庭環境で、親が普段から
家族に対して怒りをぶつけていて
怯えながら育ったという方も結構いらして、
怒りに対して強いブロックがあったりします。

そういうケースでは、怯え固まっている
気持ちを癒して飲み込んだ思いや気持ちを
吐き出していきます。

それから大事なのが、
相手の中に在る、怒らずにはいられない
傷ついた気持ちをお迎えに行くことです。

これと同じものが、
自分の中にあるんですね。

これを見つけ、統合できると、
怒りへの恐れやブロックも、
長年怯え、固まっていた心も解れていきます。

この辺りはその人その人で
色々な要因が絡み合っていることが
多いので、それぞれのケースで
解いていくポイントはあるのですが、

その中でも思うのは、
きちんと怒ることが出来るというのは、
自分自身にパワーを取り戻すことでもある
ということです。

誰かに八つ当たりして傷つけて
パワーを取り戻すというのではなくて、
責任を持った方法で怒りを表現して
(イメージワークとかで)、

パワーを取り戻したところで
もう一度相手に向き合って、
すべきことがあるなら行動する。

そのようにして抑圧に抑圧を重ねて
見失ってきた自分を取り戻し、
不健全な関係性を清算していきます。

怒りも神に与えられた神聖な感情の一つです。

怒る自分にも、尊厳を認めてあげましょう。

関連記事

お知らせ

●満月のオンライン瞑想会
2024年
5月23日(木)19:00~22:00
6月22日(土)17:00~20:00
7月21日(日)17:00~20:00
・・・
●もしこちらの新サイトのブログが更新されてなかったら、 以下のミラーサイトをご確認ください。
・・・
アメブロ
https://ameblo.jp/25258pkou/entry-12734758809.html
・・・
gooブログ
https://blog.goo.ne.jp/25258pkou

最近の記事

  1. 自分の人生を導く恩寵に対峙する

  2. 受け取ることと伝えること

  3. 無力な自分という夢から覚める

  4. 裏腹な本心に根気よく寄り添う

  5. 第704弾 無料遠隔ヒーリング

カレンダー

2023年2月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728  
TOP