愛を贈ることと受け取ること、未熟さについて

愛を贈ることと受け取ることは、
古今東西、様々な人間関係における
行き違いの温床みたいなところがあって、
幸・不幸の人間ドラマのあらゆる原型が
ここにあります。

愛には、男女間の愛もあれば、
親子の愛や師弟愛、友愛なんてものも
ありますが、

どんなに心を尽くして愛を贈っても、
必ずしもそれが報われるとは限りません。

それは、
独り善がりの幼さから来る愛情の表現
であるが故の不成就のこともあれば、
受け取る側の幼さ故に、
相手の真意が理解できなかったり
することもあるでしょう。

相手のあることですから、
必ずしも一方に非があるとも
言い切れないわけです。

そしてときには、実らない、
真意が受け取られることはない
とわかっていながらも、
それでも愛を贈ることもあるでしょう。

たとえそれが不成就であったとしても、
それはそれで意味の無いこと、
というわけでもないと思います。

遠く年月を経て、
愛を贈ってくれた人の真意を
理解するようになることも
あるかもしれないし、

自身の本意から逃げずにいられた自分を
誇りにその後を生きられるかもしれません。

結果がどうであれ、
その瞬間、自分自身に至誠を尽くしたか、
ということなんだと思います。

かつて自分が贈った愛の表現が
あまりにも未熟であったことに
気が付いた人も幸いだし、

かつて気付かなかった厳愛に
ようやく気付き、心からの感謝を
送れるようになった人も幸いです。

誰しもみな、最初から成熟し、
完成された人間ではないのです。

未熟ながらも人と接し、ぶつかり合いながら、
未熟なまま何事かを表現していかなければ
いけないのです。

そんな、未熟で不器用な者同士のやり取りが
殊の外醜く、辛く感じたとしても、

その中から何事かを
未来の成熟した自分のために、
掴み取っていけたら
と思うのです。

自分が未熟過ぎるうちは、
相手の未熟さを責めるしか
できないでしょう。

なぜ自分が愛してほしいように
愛してくれなかったのか。

なぜ自分が受け取ってほしいように、
愛を受け取らないのかと。

結局のところ、
どちらも未熟なのです。

相手は、
自分が愛してほしいようには
愛してくれなかったかもしれないけれど、

自分が思う精一杯の愛を
贈ってくれたのかもしれないし、

そもそも、具体的に愛を贈る能力自体が
傷ついていながらも、
あなたの人生に登場することによって、
魂のもっと深いレベルで
愛を差し出していたのかもしれません。

そしてあなたは、
未熟な自分をさらけ出すことによって、
相手になにがしかのギフトを贈る
魂の約束を果たしていたのかもしれません。

愛は、ただ優しく心地良く感じる
ものばかりではありません。

ときには魂を打ち砕き、
絶望のどん底まで突き落とすような
愛もあります。

非常に高度な、厳しい愛ですが、
そうした形の奥に込められた
相手の真意を受け取るには、
自分もまた、そのレベルにまで
成熟しないと理解できないのです。

未熟な自分は、これまで
どれほどそうした高度な愛の表現に
唾を吐き、憎しみを募らせ、
呪って来たでしょうか。

ものごとには様々なレイヤーが
同時に存在していて、そのどれもが
その時の自分の立ち位置から見ると、
真実なのです。

けれど、そのポジションの自分と
その現実でいることは、
あなたにとって望んだ幸せでしょうか?

もしそうでないのなら、
自分の在り様にまだまだ検討の余地が
あるということですよね。

あの経験が、どう愛の体験だったと言えるのか。

頭で理屈をこねくり回して
自分を納得させるのではなく、
ただ、本当に愛に触れることを
願い、求めることです。

そもそも、そう願っていない人
多いんじゃないかな?

その祈りは、必ず聞かれ、
あなたにとって必然の機が熟したときに、
あの祈りが成就したのだと知るときが
来るでしょう。

だから、
本当に欲しいものを祈り求めること。
そして、歩みを止めずにいること。

愛を知るすべての御霊に、祝福を。

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