人間関係のお悩みの中で、
他者に心底、心を開けない
という方があります。
心を開いて、裏切られるのが恐い
と言われることがよくあるのですが、
確かに、人生のどこかで
そのような体験をして、深く傷ついて
それがトラウマのようになって
心を閉ざす原因になっているのでしょう。
ヒーリング的には、
それを癒すことももちろんできますが、
ただ癒すだけではなくて、もっと大事な
視点があります。
それは、なぜ自分の人生に
そのようなことが起こってしまったのか、
というところに気付かないと、
人生から差し出されている
大切なメッセージを受け取り損ねて
しまう、ということです。
そんなことを、一体どうやって
知ればいいのか?と言えば、
「鏡」を使います。
鏡の法則を通して読み解くならば、
他者からされたことは、自分が自身に対して
取っている態度であるという原則から、
誰かに裏切られたのなら、
自分が自身を裏切っているよ、
ということなのです。
裏切られたことで心底傷ついたのなら、
自分が裏切ったことで、自分は心底
傷ついているということだし、
裏切った相手に、
どうしてそんなにひどいことができるのか、
そんなことはするべきではない、と思うなら、
自分が自身に対してしている態度は、
するべきではなく、改めるべきだ
ということになります。
ここで本当にいかに自分が自身を
裏切っているかに気付き、改めてやっと、
あなたは人生からのメッセージを受け取り、
適切に応答出来た、ということになります。
「鏡」は非常によくできていて、
相手があなたを裏切った動機は、
あなたが自身を裏切る動機に
ピッタリと一致します。
つまり、世間体を気にかけて
相手があなたを裏切ったのなら、
あなたも世間体を気にかけて
自分を裏切っているのです。
お金が理由なら、お金で裏切っている
ということになりますし、
あなたの尊厳を微塵も顧みない
というのであれば、あなた自身が
そうしているのです。
裏切ってほしくないのなら、
自分自身の尊厳を、世間体やお金や
その他諸々よりも大切に位置づけ、
必ずそれを守ることにコミットメント
しなければなりません。
それができない限り、
あなたは自分を容易く裏切り、
自身の尊厳を傷つけることを
やめられないでしょう。
そして、
そのようなあなたの在り様を映す
鏡として、あなたにそのように接する
人たちとの縁も、切れないでしょう。
場所を変え、人を変え、
鏡はあなたの在り様を映し続けます。
結局最後にあなたは私を裏切るんだよね、
と思っているのだとしたら、
結局最後に自分は自身を必ず裏切る
在り方をしている、ということです。
それが嫌なのなら、
自分の在り方を改めればいい。
ただそれだけのことで、
人生はどれだけ温かく、信頼に満ち、
優しいものになるか。
今、自分の生きているこの世界が
豊かで温かいものであるならば、
きっとあなたは自分を大切に
生きているのでしょう。
やらなければやられる、
誰も信用できない、周りはみな敵ばかり
という地獄を生きているとしても、
そこから出るのは難しくはありません。
自分次第ですね。