反面教師とする学びの欠点

とても尊敬できないような、
人としての理想から多かれ少なかれ
外れた人を見て、

「あぁはならないように」と自身の戒め
とすることを「反面教師」と言います。

そういう学び方があることも
よく分かるのですが、この学び方だと
多分「あぁはなりたくない」という
その要素を超えることはないだろうな、
と思うのです。

なぜだと思いますか?

色々ポイントはあるのですが、まず、
「あぁはなりたくない、なってはならない」
と思った人には、何かしらその要素によって
浮上させられた感情があったでしょう。

ということは、その人の中にまさに
その要素があるということを
示しています。

そして、本人はその要素をジャッジメントし、
批判していますね。

批判、ジャッジメントはエゴの最たる
特徴的なエネルギーです。

批判のエネルギーによってその人の中には
分離、抑圧が起こります。

たとえば、自分の中にずるさや卑怯さが
あったとします。

この人は日ごろからそういう側面を非常に
嫌い、「あってはならないもの」として
分離・抑圧しています。

そうすると、自分の中で拒絶したものを、
この人は他者に投影して見ることに
なるのです。

そうなると、この人の現実にはしばしば
ずるく、卑怯な人達が登場するようになり、
そういう人に出会うたび、この人はひどく
ストレスを感じながら、彼らを断罪するのです。

他者の中に見るそのずるさ、卑怯さが実は
自分自身のものであることに気づかないまま、
この人は他者を激しく攻撃し続けます。

それがまさに、自分自身であったと
身に染みて気づくまで。

私が師と仰ぐレナード・ジェイコブソン
教えでは、今この瞬間に根付いていくために
クリアしていかなければならない4つの項目の
1つに、「自分が誰になったのかの否認
があります。

つまり上記の場合では、自分がずるく、
卑怯者であることを否認しているので、

「ずるく卑怯な自分」は自身の中に閉じ込められ
解き放たれることなく、ますますそのような
自分になっていくというパラドックスが
起こるのです。

このことが、微妙なレベルでエネルギー的な
ズレを生じさせ、今この瞬間の非常にクリアな
スペースに自身が開いていくのを妨げるのです。

故に、レナードは自分が誰になったのかに
気づき、深く受け止め、さらけ出しなさい、
と言います。

「私はずるい。卑怯な人間だ!」と、
あなたを全く批判しない人に対して告白するか、
周囲にそういう人がいなければ、

自身の中心にいます神に向かって
告白するように、と促します。

たったこれだけのことですが、
非常に高い理想の下、清廉潔白で立派な
人物になろうと努力している人ほど、

自分がまさに「あぁはなりたくない」
と思っているそれに、すでになっている
と認めるのは、耐えがたい苦痛であり、
恐れを引き起こすでしょう。

でも、周囲はあなたの告白を聞いても、大抵は
「な~んだ、そんなこと!」と言われるか、
「ぜんぜん、知ってたし」なんて返される
程度のものかもしれません。

(保証はしませんけれど。笑)

あなたが自身のその要素を断罪し、攻撃
すればするほど、

「鏡の法則」を通して周囲の人が、あなたが
自身にしているように、まさにその要素故に
あなたを断罪し、攻撃するでしょう。

こうした構図を理解していれば、
誰かを反面教師として自身の戒めとすることの
不完全さがわかるでしょう。

戒めが必要であるということは、
自分の中に「戒めがなければ暴走してしまう」
可能性があることを暗に示しています。

そしてそれを抑圧するために、必然的に
分離の構造を生み出してしまいます。

ワンネスに至るには、分離の構造を解いて、
統合していくプロセスを通ります。

統合できれば、暴走してしまうような要素は
化学変化のような変容によって安定します。

こうなれば、もう二度と暴走することは
ありません。戒めも必要なくなるのです。

ここまでのプロセスを完了して初めて、
私たちは戒めや投影を手放し、愛をもって
ニュートラルに在るがままの相手を見、
健全な関係性を築くことができます。

感情解放のワークでも、しばしばこの
「戒め」の構造に出会うことがあります。

そんなとき、私はいつも「戒めの必要ない自分」
にまでワークを完了させるようにと促し、
導きます。

多くの人は、自分の中に信じられないような
受け入れがたい要素を見出した時、戒めをもって
封印しようとします。

が、その試みは決して成功しないのです。

そのように繰り返しお伝えしても、
なかなかに「自分が誰になったのか」を
認めるのは容易ではない方も多く見かけます。

それでも、直面し、選択し続けることです。

幸いなことに、チャンスは毎瞬やってきます。

あなたの歩みに、祝福がありますように。

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