誰のための行為なのか

一見、相手のためを思っての言動
のようでいて、実は自分が
不快だったり辛い思いをしたくない
が故のものだった、ということ、
結構ありますよね。

たとえば、
本当は言った方が良いことなのだけれど、

その言葉に相手が傷つくだろうと
思える時、それを言わずにいるのは、
一体誰の為でしょうか。

相手を悲しませないため、
というのは体裁の良い上辺の理由で、
本当は、相手が傷つき悲しむと、
自分が嫌な思いをするとか、
相手に悪く思われる、という恐れから
という理由の方が大きくは無いでしょうか。

それは、本当の優しさではなく、
利己主義的な理由ですよね。

けれども、相手が悲しむから
というとても体裁の良い理由をかぶせて、
自分でもその利己主義的な本心に
気づかずにいることも
あるのではないでしょうか。

そういうことに、
意識的に気づけるようになってくると、
自分が避けようとしている感情を
見つけやすくなってきます。

つまりそれは、
相手が悲しむ顔を見たときの
何とも言えない罪悪感や悲しみ、辛さ、
混乱、嫌われてしまう恐怖、孤独、
淋しさ、喪失感、無力感など。です。

感情解放ワークにおいては、
それら逃避している感情を見つけ、
捉えることが大事で、これが、
その状態を転換していく
カギになるわけです。

これらをしっかり受け止め、
生き切って統合できると、
今まで言えなかった言葉が
すんなりと言えるようになります。

真っすぐに相手を見て、
言うべきことを誠実に伝え、
いかなる結果も逃げずに
受け止められるようになるんですね。

言えないのは、あっては欲しくない
結果が起こってしまった時に、
その現実を受け止められないからです。

たとえ嫌われて一人になろうと、
その淋しさや孤独を引き受けられるなら、
それは問題にはなりません。

淡々と、自分がその時為すべきことを
躊躇なくするでしょう。

このように、結果を引き受けて
相手に向き合うなら、
それは下心のある取引ではなくなります。

つまり、
私を嫌わないで、良い人だと思ってほしい。
必要としてほしい。
私を一人にしないでほしい。
認めてほしい。称賛してほしい。
頼りにしてほしい等。

こうしたことを相手に求めていないので、
それは純粋に、下心のない行為になります。

こういう状態で接するのでないと、
結局それは相手のためと言いながら、
実のところ自分が相手から得るための行為
になってしまうんですね。

そういう下心付きの言動は、
やはり受け取る相手にとっても
どこか気持ちの悪いものになり、
愛の交流にはなりません。

本来愛であったはずの趣旨が歪み、
いつの間にやら別のものにすり替わって
一体何のために自分はこんなことを
しているのか、虚しさばかりが募るでしょう。

無意識にも相手に自分の心の隙間を
埋めさせるような言動を繰り返ししていると、
どうしても相手を自分の思うように
コントロールすることに躍起になります。

しかもそこに、
その行為は相手の為なのだという
厄介でも社会的にももっともらしい
大義名分がついているので、

自分のために相手をコントロール
しているのだということに
とても気づきにくいのです。

これほど相手のためにやっているのに、
それに応えないその人は
恩を仇で返す不届き者である
くらいに断罪し、責め立てることすら
あります。

傍から見ると、何やってるんだか、
バカらしい限りですが、
本人はそのストーリーにどっぷりはまり、
自分の正義を信じて疑いません。

こうして書き出してみると、
何ともグロテスクな在り様ではありますが、
割とあちこちで日々、こんな人間関係が
繰り広げられています。

最終的には、
自分がどんな在り方をし、
どんな人間関係を構築したいか
によりますが、

清々しく互いに自立した在り方から
対等に、自由な交流を望むなら、
自分が自分の行為の結果を引き受けられる
強さを養うことが肝要です。

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