頭の声とハートの声

人間社会に長く生きてくると、
いつの頃から本音と建前というものが
否応なく身に付いてきます。

本当はこう思ってるんだけれど(本音)、
でも、それを言ってしまうと
色々問題があるから、差しさわりのない
ことを言っておこう(建前)、

なんて具合に、
本当に思っていることと
表に出して表現しているのが
裏腹な状態になっていることが
どれだけあるでしょう。

けれど、これはまだ、
自分の顕在意識でその表裏を認識
できているだけ、マシかも知れません。

人間の心にはさらに一段、
わかりにくい表裏があって、
それが頭の声とハートの声です。

なぜわかりにくいかと言うと、
ハートの声は普段から余程
それを気に掛けて意識を向けている
人でない限り、

頭の声にかき消されてしまって
認識しにくいんですね。

だから、頭優位でほぼハートの声なんて
聞く習慣が無ければ、頭の声こそが
自分の本音であると勘違いしてしまいます。

ここで勘違いと明言しているのは、
頭の声は、マインドの領域で起こるもので、
そのマインドには、他者の価値観や意志が
とても入り込みやすいのです。

そしてそれが本当に自分の価値観や意志
と一致しているか、注意深く精査
されなければ、無意識にもその人は
それがまぎれもなく自分自身から
出た真実だと信じてしまいます。

一方、ハートの声は、
外部の価値観や意見に忖度は
ありません。

その人自身の命の道を真っすぐに示します。

それはマインドの領域から来るもの
ではないのです。

だからこそ、思考の領域のマインドで
考えることでは捉えることはできず、
ただ感じることによってのみ
知ることが出来ます。

けれど、常に頭で考えていて、
感じることと考えていることが
ごっちゃになりがちな現代人の多くは、

自分が捉えたものが、
ハートの声なのか頭の声なのかが
なかなか識別しがたいのです。

だからセッションで、
建前と本音よりもなお深い
このハートの声の領域のことを指して
私が指摘をしても、

それが頭で考えている本音のことだと
勘違いをされて、いえ、そんなことは
思ってません、と話がかみ合わないことが
しばしば起こったりします。

顕在意識では、その人は
決して間違ったことは
言ってないのですよね。

けれど、その意志が、
ハートの声とはズレていることがある
ということなのです。

ハートの声が少しでも感じ取れる方だと、
この辺のズレは最初に少しお話しすると
すぐに修正できるのですが、

頭の声に意識がガッチリ固定されていて
ハートの声がとても小さい、もしくは
ほぼ感じ取れない方だと、

話がかみ合うようになるまで、
すごく時間がかかることがあります。

私はセッションの間、
その人がどんな風に意識を使って
ものごとを捉えているかを
ずっとリーディングしているのですが、

頭の声を聞いている意識の使い方と、
ハートの声を聞いているときの
意識の使い方は違います。

だから、質問に対して、
その人が答えを返してくるときに、
その答えがどこから来ているのか、
言葉にする前におおよそのところは
見当がつくのです。

頭の声は、大体が
こうすべきだ、こうあってほしい、
こう在るべきだ、という理想論から
私はこうしたいです、というような
表現をしますね。

でもハートの声は、もっとシンプルに
私は恐いとか、気が重い、
しっくりくると言った具合に
いかなる忖度も理想もない
今この瞬間の自分の真実を伝えてきます。

このシンプルな自分の真実が、
自身の命の道を歩むうえで、
ものすごく大事な羅針盤になるのです。

私たちは、あまりにも理想や体裁といった
建前に自分を合わせて矯正しようとして、
自身の真実を失っているように思います。

忖度のない、ハートの真実に
もっと心を澄ませて、
正確にそのメッセージを受け取れるよう、
感覚を磨いて行きましょう。

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