恐れを抱きしめる

昨日は感情解放ワークショップでした。
お集まりくださったみなさま、
ありがとうございます。

ワークショップで感情を受け止めることを
学ぶ前、参加者の方の多くは、
自身の抑圧した感情の蓋を開くことを
とても恐れています。

開いたが最後、制御できなくて
飲み込まれてしまうのではないか、
そのままおかしくなって、日常生活も
できなくなってしまうのではないかとか。

もっともな恐れだと思います。

でも、私のお伝えするワークは、
そういうものではありません。

第一、人間の心の防御機構は
かなり頑強にできているので、
開こうと思っても普通はそう簡単には
開きませんし、

受け止められないと少しでも感じたなら、
固く蓋を閉じてしまいます。

(精神的な疾患を持っている方は
私の専門外なので、この限りではない
かもしれません)

私のお伝えしている感情解放ワークでは、
自分の受け止められるキャパの分だけ、
少しずつ受け止めていくということをします。

今の自分はどれだけ開いても大丈夫なのか、
受け止められるのか、注意深く
自分の限界点を探りながら、進めていきます。

ワークでは、心と体と意識の3つを
ぴったりと合わせながら行うので、
この3つがかみ合っていない状態だと、
うまく解放できなくて空回りします。

自身の抑圧した感情に触れていくのに、
どのくらいの距離感であれば、
この3つが外れないで近づけるのか、
というのがその時の自分のキャパに
なるんですね。

ワークではよく、体感覚を取ってそこから
離れないように、呼吸を絶やさぬように、
繰り返し何度も呼びかけます。

意識が肉体から離れると、まず体感覚が
取れなくなります。ということは、
心と体と意識が外れてしまっている
わけです。

どうしてこういう状態になってしまうか
というと、自身の感情に触れることに
恐れがあるから。

恐い!って逃げてしまっているんですね。

だからと言って、恐がること自体が
悪いわけではありません。

こういう恐れもちゃんと気づいて
受け止め、ケアをしながら進めます。

ワークでは、こういうところを
切り捨てないで、丁寧に処理していくことが
かなり重要です。

そうしないと、扉は絶対に開かないんですね。
勢いや気合いだけじゃダメなんです。

体から離れてしまった意識を体に戻そうとすれば、
感じたくなかった感覚や感情に触れてしまう。
その恐れのエネルギーをとらえて、深く呼吸を
しながら緩めていきます。

緩んでいけば、感情に触れることは
それほど苦も無く、落ち着いてできます。

こうして下準備が整った状態で
改めて抑圧した感情が眠る扉の前に
立つわけです。

今度は、扉を難なく潜っていけるでしょう。

こうやって、自分で隔離してきた
感情のカケラを少しずつお迎えに行って、
抱きしめ、受け止めていきます。

人によって、段階によって、
この統合の深さも随分違います。

表面だけハグしているけれど、
心の奥底では「早く消えてなくなれ」
と思っている人もいるし、

最初から深く深く統合していける人も
います。

どれだけ深く自分自身と肚を割って、
誠実に向き合い、信頼できる関係性を
築いていけるかがすべてです。

長くワークをやっていても、
根本的に取引や損得の関係性から
抜け出せない人もいるし、

自分自身の生み出した恐れの殻を
破って行けない人もいます。

前者のような人は、自身が本当に
求めている純粋な愛の関係性を築くことに
深い恐れを抱いていることが多いです。

傷つきたくないから、愛を取引の関係性に
すり替えて、そこで遊んでいるんですね。

そして、いつまでも恐れの殻を抜け出せない人は
どこかで責任転嫁をしています。

恐れがあるから進めないのではなく、
恐れを握りしめているのは自分なのです。

それを手放そうとしないのはなぜなのか、
よく振り返ってみるといいでしょう。

あなたは、純粋な被害者ではないのです。

が、まぁそう在り続けるのも選択です。

そういう恐れも越えて、それでも
本当に欲しいものを求めて生きたいと
思うのかどうか。

そう思うのであれば、
自分でその方向に足を踏み出さなければ
なりません。

不器用でも、無様でもいいから、
自分でその一歩を踏み出し、歩み続ける以外、
ないのです。

自分が恐れてほしいものを求めずにいても、
誰かがそれを察して自動で運んできてくれる、
なんてことは期待しないように。

ワークは、あなたがそのように生きていきたい
と思うその歩みを助けるものであって、
それ自体が歩ませてくれるというものではありません。

まずはあなたが自分で今この瞬間、
どう在るのかを決めるのが先です。

ワークを誘導する中で、私は何度もそこを
問いかけます。

あなたはどうするのかと。

あなた自身の中にある問いを、
あなたの中から引き出しているわけです。

明確に、意識に浮上させられた問いによって、
いずれにせよあなたは何かしらの決断を
していきます。

決めるのは、私ではなく、あなたですね。

今まで、誰かに代わってそれをやってもらっていた
かもしれません。そして、あなたは被害者に
甘んじていた。

自分の人生を歩みたいなら、
そろそろそれを止めなければいけませんね。

自分の人生を生きる喜びを、
取り戻せますように。

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