逃げ出したいような出来事と不退転の決意

誰しも人生、生きていれば、
あれは夢だったらよかったのに。。。
と思うような、逃げ出したい出来事
に遭遇することもあるかと思います。

でもそれは紛れもない現実であって、
起こってしまったことは取り返しもつかない。

自分の心の中でなかったことにして
封印しても、いつもどこか重い心のしこりを
感じさせている。

そんな心のしこりを持っていると、
仕事や恋愛、様々な人間関係など、
あらゆる領域に重い影を落としていきます。

それを生害背負っていかなければいけない
十字架として本人が認識するか否かは
別として、

エネルギー的に見れば、
本人が逃げずにそのことに向き合わなければ、
いつまでもそれは十字架になり得るだろうな
と私には見えるのです。

けれど、それを生涯背負うべき重い十字架に
してしまうかどうかは、それに対する
本人の在り方次第だと私は思います。

というのは、出来事には闇の側面があれば、
必ず光の側面もあるからです。

重い十字架を、この上もない恩寵に転換することも
私たちにはできるのです。

ただそれは、相当な覚悟を持って、
逃げずに向き合うことが必要です。

出来事が深刻に思えれば思えるほど、
そうした覚悟を決めるのは相当なこと
でしょうが、

逆に言えば、
それは魂の悲願でもあるのです。

人生の中で、それほどの出来事をみんなが
体験するわけではないでしょう。

生涯、出合わずに平穏無事に終わる人も
ないわけではありません。

そういう出来事を経験する方を
リーディングさせていただくと、
必ずそこに至るまでの必然の種を
見て取ることができます。

魂は、今生その種となる要因を
必ず越えていきたい、越えていこうという
強い覚悟を持って臨んでいるのだと
感じるのですね。

しばしば、そこには魂の苦闘の歴史が
刻まれていたりします。

何度も、何度も失敗して、後悔し、
悔やんでも悔やみきれない思いの中で、
今度こそ!と決意して。。。

そうしてバトンが今につながれているのです。

セッションでもしばしばそうした
過去世を含む様々な人生の場面に
立ち会うことがあります。

決定的な心の傷を生んだその場面を
見てみると、それぞれの登場人物の中に
表現しきれなかった心の痛みがあり、
受け止めきれずに逃げてしまった弱さがあり。

そうしてみんなの中に、深いわだかまりが
抱え込まれ、それから何十年も、
生涯にわたる苦しみを味わうことになったり。

けれど、その決定的な場面で、
かつて受け止められなかった心の痛みを
ワークで受け止め直していくと、

表現できなかった思いが表現され、
逃げずに受け止め、自身の最善を尽くして
事に当たることができるようになります。

するとストーリーは大きく展開し、
みんながそれぞれに希望を持って、
本当によかったね、という愛の物語に
変容していくのです。

悲劇は、誰か一人のせいで起こるわけでは
ありません。

そこに関わったすべての人が、
みなちょっとずつ自分の弱さから逃げたがゆえに
大きな痛みをもたらす出来事になって
起こっています。

であるならば、
自身の心の奥に深くささった杭は、
自分の在り方一つでいかようにでも
変容させることができるのです。

永遠に、やましさ、後ろめたさ、罪悪感、
怒り、憎しみ、恐れに苛まれなければ
いけないわけではありません。

逃げることに費やしているエネルギーを
すべて集めて、弱さに逃げるのではなく、
渾身の力を振り絞って己の誠実さに
杭を打つべきです。

それが、自分の尊厳を取り戻し、
生きる力を湧き立たせる基盤になるでしょう。

ただしこれは、ちょっとでも逃げ腰であっては
いけません。

これだけやったんだから許してもらえるだろうとか、
このくらいでいいだろう、というような気持ちが
一片でもあれば、それは偽物になります。

力は取り戻せないでしょう。

自身が最も恐れていることに対して、
一歩も引かずに向き合い続けるという
不退転の決意が必要です。

魂の苦闘の歴史でずっとできなかったのは、
この覚悟なんですね。

魂は、こういう決意ができるくらいの
勇気ある自分になりたかったのです。
堂々と、誇りを持って生きる自分に。

こういう学びをするために、
魂は協力者を募りました。

それが、この出来事に関する人々です。

そして、その人たちにとっても、
あなたは自身の学びのための協力者です。

互いに、とてもしんどい学びをするけれども、
どうぞよろしくお願いしますねって約束して
この出来事を経験してるんですね。

最後にはみんなで笑ってこれを卒業できたらいいね
と言って、この世界に降りてきたのかもしれません。

あなたが肚を決めれば、必ず悲劇は
愛の出来事に転換できるでしょう。

その力を、あなたは確かに持っているわけですから。

恐がってもいい。逃げ出したくなってもいい。
ただ、向き合うごとに湧き上がるその気持ちを
ひとつひとつ、丁寧に受け止めていくように。

あなたの歩みに最高最善の導きがありますように。

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