自分自身の正当性から降りる

人間、生きていれば人とぶつかったり、
気まずい思いをしたり、
どうしても相手が許せないなど、
色々ありますよね~。

心がざわざわして落ち着かず、
相手のことを責め続けたり、切り捨てたり
自分を正当化したりとかして、
どうにか気持ちを収めようとして
いるのではないでしょうか。

こんなとき、よく
感情解放ワークをしようとしても、
思考でぐるぐるしてしまって進みません、
というお声をいただきます。

その人その人によって、
色々見ていくポイントがあるので
一概には言えないのですが、

今日は「自分の正当性から降りる」
という観点からお話をしたいと思います。

しばしば、強い信念をお持ちの方は、
自分の正当性に絶対の自信を持ち、
その価値基準で他者を断罪、ジャッジメント
してしまうことがあります。

どうしてあの人はこんなことをするのだろう、
こうした方があの人にとってもいいはずなのに、
こんなことはすべきではない。
もっとこうすべき、こうあるべきだ。
などなど。

自分の価値基準が絶対のとき、
他者の気持ちや立場を思いやるという視点は
希薄になり、そもそもそんな概念さえ
吹き飛んでいるかもしれません。

問答無用で、変わるべきなのは相手の方で、
自分はいかに相手を納得させるか、
説得に熱がこもります。

でも、相手には相手の立場があり
そういう態度をとっているには
それなりの理由があるんですよね。

あなたとは大切にしているものが
根本的に違うかもしれません。

その人にとっては、その在り方こそが
正しいのであって、あなたの価値基準は
どうあっても受け入れられないもの
かもしれないのです。

こういう考えを持った者同士がぶつかると、
互いに理解し合おうとする余地は皆無です。

万万が一、相手の話を聞こうという態度を
見せた時も、それは相手の気持ちや立場を
在るがままに理解し、寄り添うために
するのではなく、

相手の理論を知り、攻略点を見つけて
相手の言い分を打ち砕いて
自分の正しさを納得させ、そのやり方に
改めさせるためにそうするのです。

これでは根本的に、
相手の大切にしているものや心根など
わかろうはずもないですし、
和合点など見出せるはずもありません。

感情解放ワークでは、
繰り返し感情のカケラ君に寄り添い、
彼らの声を真摯に聞く、ということを
お伝えしてきています。

けれど、しばしば
彼らに消えてほしいから、
悪さをしないようになってほしいから、
自分の進みたい方向を邪魔されたくないから
どうにかこうにか思うようにしたいがために
親しく触れ合う「ふり」をする人がいます。

本人はそれが「ふり」だと認識していない
ことも多いのですが、上記のような
気持ちが一片でもあるのなら、
それは間違いなく「ふり」です。

そういう態度でもしあなたが誰かに
接して来られたら、あなたは
どう感じるでしょうか?

未完了の感情のカケラ君たちを癒し、
統合していくために絶対的に必要なのは、
「自分自身の正当性を降りる」ことです。

苦痛を伴うその出来事、その関係性が
差し出している学びは、
自身の硬直したその価値観を打ち砕き、
別の視野を獲得することです。

だから、自身の正当性にしがみつく限り、
その苦しみは続き、学びは卒業にならず、
繰り返されるのです。

感情解放ワークのセッションでは、
自身の生きるよりどころにもなっている
その正当性から離れるために、
しばしば自分の意識を相手の視点に
移動させるということをします。

相手に入ることに非常に拒絶感を
持っていると入れないのですが、
入れると、自分の視点では気づかなかった
様々な気づきがやってきます。

そして、相手が強硬に自分の意見を
変えようとしなかった理由もわかるし、
相手が大切にしたいもの、
絶対に拒絶したいものも分かるのです。

なぜ相手が自分の意見を拒絶するのか。
その理由は、あたなが拒絶する理由と
根本的に一致します。

この一致点に本当に気付けたとき、
深いレベルの癒しと変容が起こります。

相手に視点に入ってジ~っと相手の
感じているもの、考えていることに
つぶさに触れていると、おのずと
これは自分と全く一緒だ、と
ガイダンスする前に気付く人もいますね。

(この時点でも自分の正当性から離れられずに
拒絶・分離する人はいますが)

そこまで触れないと、
変容も癒しも起こらないのです。

相手を自分の方に「引き上げよう」
とする人がいますが、ワークにおいては、
そのやり方は決して成功しません。

ワークでは、自分が相手のところまで
降りていくのです。

天上界から糸を垂らして
相手を救うのではなく、

自分で相手のいる地獄まで下りて行って、
そこで苦しむカケラ君たちの痛みに
自分が触れることによって、
地獄であった世界が変容するのです。

ワークは、決して遠隔操作で
完了するものではありません。

あなたが自分の正当性にしがみつき、
遠隔操作でどうにかしようとするほど、
その苦しみは深くなるでしょう。

どんな闇も恐れることなかれ。
自在にそこに立ち、自身の内に飲み込んでなお
新たに輝く光を放つ自分で在るように。

変容とは、これまでの自分が死んで、
生まれ直すプロセスそのものなのですから。

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