真剣に向き合うということ

根本的に、自分を本当に癒せるのは
自分自身であり、

いかに優れたセラピーやヒーリング、
機器があったとしても、
それはその人が自らを癒す力に
働きかけているに過ぎない
と私は思っています。

だから、もしその人が癒えたとしても、
その手柄はその人自身のものであるし、
ヒーラーやセラピスト、機器の手柄
ではないのです。

もちろん、ヒーラーやセラピスト、
機器にも優劣はあるでしょう。

けれど、それらに出会うだけの運を
持って出会い、本気で自分に向き合った
その方だったからこそのその結果なのです。

そうでなければ、たとえキリストやブッダ
であったとしても、癒すのは難しい人は
いると思います。

私自身、非常にヒーリングやセラピーで
結果が出にくいタイプのようで、

本人、一生懸命向き合っているつもり
ではあるのですが、人の話を聞いて
いなかったり受け付けなかったりして、
あまり良いクライアント
とは言えなかったな、と思います。

そんなにあれこれ色々な人の
セッションを受けているわけでは
ないのですが、印象的なセッションで、

むか~し昔、私にとっては大切な師と仰ぐ
レナード・ジェイコブソン
個人セッションを受ける機会がありました。

当時、とても行き詰って悩んでいたので
期待してそれなりに覚悟して出かけて行った
にもかかわらず、

まったくうんともすんとも言わずに
ガッチリ固まって時間終了となってしまい、

これほどの人でも
私はどうにもならないのだろうか、と
とてもショックを受けました。

レナードの様々な場面での言葉や態度は
そのときはちょっと不可解だったり
することがあるのですが、

後々になって、色々な学びや気づきを
私に教えてくれるものが多くあり、
この経験もその一つでした。

それ以降、だんだんと私の中の
様々な引っ掛かりが浮上してきて
今に至るまでの葛藤が浮き彫りに
なっているのですが、

自分の未熟さ、至らなさ、傲慢さ、
無神経さなどなどに直面するのは、
なかなかにしんどい作業です。

向き合っているつもりが、
ただの「つもり」でなかなかに進みません。

自分がこんな調子の一方、
私のセッションを受けてくださるみなさんが
本当に真摯にご自分に向き合い、

呼びかけに一生懸命応えて
ついてきてくださることに、
本当に魂が震えるほど尊いものを感じて
有難く思います。

私は自分がずぼらで大雑把、いい加減な
性根なので、そういうみなさんに
向き合うときは、みなさんの思いに
応えるべく、

最善を尽くして誠実に、惰性に流されることなく
己の保身に走らず、自身の内に湧き起こる恐れに
絶対に怯まずに向き合い続ける、と
覚悟を決めています。

本気で自分に向き合い、己の内の
最も暗い部分を開くことを覚悟されている方に
伴走するには、その方が開こうとしている
エネルギーに触れて、本人以上に
怯んではならないのです。

セッションの中では、
お伝えしたら、その方が深くショックを受け、
傷つくであろうことをお伝えしなければ
ならない場面もあります。

伝え方のテクニック、という以上に
そういう場で必要なのは、
その方がショックを受けていることによって
自分の中で生じる動揺から逃げずに
その方に向き合い続ける覚悟です。

そこで踏みとどまれなければ、
動揺によって容易に自己保身に
走ってしまうでしょう。

伝えられるべきはずのメッセージは
それによって変質し、甘く耳触りの良い
無意味な言葉になって、力を失います。

そして、その方は大切な変容のチャンスを
己の弱さゆえに奪ってしまうのです。

伝えられたものを真摯に受け取って
いただけるかどうかはその方の問題ですが、
私が自己保身に走った場合は、完全に
私自身の未熟さによるものです。

これだけは絶対にあってはならないというのが
ヒーラーとしての私の矜持(きょうじ)です。

セッションでみなさんに向き合うときに、
私の中で浮上する感情がまったく
ないわけではありません。

今では随分少なくはなりましたが、
微妙に動揺したりすることもあります。

けれど、そういうときも、
私は自分の気持ちを抑圧はしません。

みなさんに向き合うのと同時に、
自身の気持ちに気づき、受け止めています。

だから、目の前でみなさんが
深い感情を開いていても、
引きずられることなく、解放のプロセスを
見失わずに誘導できるんですね。

まさに感情解放が起こっているフィールドで
それを呼びかけ、励ますはずの存在が
抑圧をしていたら、その言葉は嘘になり、
力を持ちません。

これ故に、私にとってはみなさんのセッションを
させていただくこと自体が、
逃げ道を断ち切って真剣に自分に向き合う場に
なっているのだと思います。

今日はなんだかつらつらと書いて
しまいましたが、

これほどまでに深く人とかかわることが
できるなんて、なんと幸せな人生を
歩ませていただいていることか、と
改めて感謝の思いが溢れている
この瞬間なのでした。

関連記事

お知らせ

●満月のオンライン瞑想会
2024年
5月23日(木)19:00~22:00
6月22日(土)17:00~20:00
7月21日(日)17:00~20:00
・・・
●もしこちらの新サイトのブログが更新されてなかったら、 以下のミラーサイトをご確認ください。
・・・
アメブロ
https://ameblo.jp/25258pkou/entry-12734758809.html
・・・
gooブログ
https://blog.goo.ne.jp/25258pkou

最近の記事

  1. 黒い津波

  2. 自分の人生を導く恩寵に対峙する

  3. 受け取ることと伝えること

  4. 無力な自分という夢から覚める

  5. 裏腹な本心に根気よく寄り添う

カレンダー

2020年9月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  
TOP