「淋しさの被害者」と「悪者になりたくない人」

私は淋しくて悲しい。
本当はもっと抱きしめてほしかった。

そんな言葉が言えずに、
心の奥でしこりになっている人が
たくさんいます。

それは言っちゃいけないことなんだって、
みなどこかで諦めて、飲み込んだんですね。

言えなかった理由は様々です。

大抵その言葉の原型は幼少期の親御さん
との関係の中にあります。

ご両親も、とても忙しくて自分のことで
一杯一杯。自分が「わがまま」を言って、
困らせちゃいけない、とか

それを言ってしまったら、
お父さん、お母さんが壊れてしまう
って思っていたり。

あるいは、当時それを言ったときに、
甘ったれるな!とか激しく拒絶されたなど。

いずれにしても、悲しい体験をして
心を閉ざしたわけです。

セッションでは、こういう心の奥に
沈んでいる言葉の数々を吐き出させてあげる
ということをしたりします。

言っても仕方がない、わけではなくて、
伝えるべき人に、ちゃんと伝えないと
いけないんですね。

(ただし、実際に伝えるのではなく、
あくまでワークの中のビジョンでやります)

そうして、受け取ってもらえなかったのなら、
なぜ相手は受け取れなかったのか、
その心の在り様まで入り込んでみていく
必要があるのです。

もしお母さんに受け入れてもらえなかったのなら、
お母さんはその時どんな気持であったのか
を見ていくということですね。

たとえば、自分が子供にそんな思いをさせている
ということを認めてしまったとしたら、
親としてのアイデンティティが保てなくなる。
ダメな親だと自分を責めてしまうとか。

自分が悪者になりたくないっていう思いも
よく見かけます。

それを認めてしまったら○○になってしまう。
だから子供の気持ちを受け止められない。

こういう構造になっているわけですね。

翻って、この構造は、自分の中にも
持っています。

保ってきた自分自身が壊れてしまうのが嫌で
誰かの話を絶対に聞くまいと抵抗している
ところがあるはずです。

心当たりがありますか?

自分の中にあるから、それを映して
誰かが自分にそういうことをしてくるんですね。

その体験は、
お前のやっていることはこういうことだ。
それに気づきなさいっていう、
人生からの呼びかけです。

決して相手の断罪し、責め、自分が被害者になって
我が身を憐れんでいればいいということでは
ないのです。

学びを拾い上げる、気づきの視点が
必要です。

そうして、親が絶対に受け止めてくれなかった
気持ちを自分で受け止め、また親の中にあった
どうしても受け入れられない理由をしかと
統合できた時、

ビジョンの中の両親の態度は、穏やかに軟化し、
より愛を交わし合えるような関係性に変化
していることでしょう。

自分の正当性と相手の非情さを主張しても、
何も得るものはありません。

ますます虚しさは募るばかりです。
どんなストーリーにも自身の気づきと成長の糧
となる要素が必ずあります。

それは、頭で納得するものではなく、
深く腑に落ちる感覚と解けていくしこりの感覚で
確かに自分の糧となったことがわかるはずです。

けれど、多くの人が頭で「物分かりのいい
良い人、常識人」になってしまって
本当の気づきや変容を通過しないので、
いつまでも変に心が引きつれているのは
残念なことです。

そうしてしまうと、その人を責めている気持ちが
心の奥に沈められてしまうので、余計に
気づきにくく、癒しから遠ざかってしまいます。

サロンに見える方の多くで
こういう状態になってしまっているのを
しばしば見かけます。

だから、セッションではまず「良い人」の蓋を
引っぺがして、その奥で抑圧されていた
様々な心の叫びを在るがままに出させてあげる
ように誘導していきます。

こんなものを出したら嫌われてしまうとか
独りぼっちになってしまうとか
色々恐れも出てきますけれど、

そういうものを抑圧しても、
そういう人は既に心が淋しかったり
喪失感で一杯だったりしているのです。

抑圧をすれば、そんな思いはしないはずだ
という戦略は、うまくいっていません。

そのことをしかと認識しましょう。

本当は、素直に自分の気持ちを認めて
率直に表現した方が、ものごとは
ずっとシンプルに、愛と誠実さで
流れていきます。

否定するから、悲しみと憎しみ、恨めしさと
孤独、淋しさでいっぱいになるのです。

けれど、頭だけではここのところの転換が
難しいのです。

だから、グルグルグルグル同じことを
何度も考えては結局、いつもの「良い人」
を演じることに戻って行ってしまうんですね。

常々このブログでお伝えしているように、
自分が最も感じることを避けている
その気持ちを、そのまま感じて受け止めれば
いいだけなんです。

そんなことをしてしまったらこの世の終わりだ!
くらいにみんな避けてますけれど、
別にこの世は終わりません。笑

ちゃんと、受け止めていく方法はあるし、
癒していく力もある。

長いこと淋しさを抱えて生きてきたあなた。
そろそろ、別の生き方を選んでみても
いいのではありませんか?

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