努力を積み重ねることの意味

先日、セッションをお受けくださった
クライアントさんから、

セッションを受けた日の夜の家族の団欒が、
史上最高に良い時間でした!!って
ご報告を頂き、私も本当に嬉しかったです。

この方は定期的にセッションを
受けてくださっているのですが、
本当に真面目にご自身に向き合って
いらっしゃるので、変化がとても早いです。

初めてサロンに見えたときは、
ご自身もご家庭の中も本当に大変な
状況でしたが、

今のご家族の様子等伺うと、
その頃が夢のようだと感じます。

人間、コツコツ積み上げたものは
自分を裏切らないんだな、
とつくづく感じます。

そんな風に着実に安定感と深みを増している
クライアントさんを見て我が身を振り返ると、
私自身も結構頑張って来たよね~って
自分を褒めてあげたいです。

おぼつかない足取りで試行錯誤しながら、
地図のない道をどうにかこうにか
自分なりに切り拓いて、今こうして
この仕事を続けられているという事実に
祝福と感謝を送ります。

確かに、数年前の自分と比べたら、
意識の密度と深さ、安定感は格段に
違っていることに、つい最近気づいたのですが、
それはヨガのコブラのポーズという
アーサナをやっているときでした。

コブラのポーズは、
ひどく単純な動きだけれど、その分、
その人の力量が出やすいアーサナ
でもありますね。

寝そべって、手をついて
顔を上げて、戻すだけなのですが、
以前は意識を均一に支えるだけで
一杯一杯でした。

けれど、多分もう数年はこのポーズを
練習していないのですが、
先日やったときは以前一杯一杯だったものが、
難なくできてしまったんですね。
(自分の感触では)

そのときに、自分の成長に初めて気づきました。

この意識だからこそ、
以前はわからなかったものがわかるようになり、
できなかったことができるようになったのだと。

これからも、コツコツ積み重ねて、
今の自分がわからないこと、できないことが、
数年後には当たり前にできるようになっている
自分であるように。

努力って、コツコツ積んでいる内は、
自分がどこまできているのかって、
なかなか気づけないものですよね。

とにかく目の前のことを丁寧に
やっていく。そのことの意味は、
そのときはわからないことが
多いのですが、

けれども、その積み重ねがある一定の
レベルに達したときに、一気に形になって
成果を表すときがあるんですね。

そのときに、やっと
自分のやってきたことの意味が分かります。

師となって人を導く人は、
その人の未来につながる道が
明確に見える人なのでしょう。

いずれにせよ、師がいる人もいない人も、
努力と言うのは必ずしも本人に
先が見えているわけではなくて、

わからないままに、それでも
歩みを進めなければいけない時も
多いものです。

わかっていれば、迷うこともないし
もっと集中して取り組めるはずなのに、
と思うかもしれませんが、

わからないままに
歩みを進めることの中でしか
身につかないものもあるのだと思います。

先の見えない相当なプレッシャーの中で、
自分のやっていることに確信を
持てない中、それでも今目の前に
差し出されているものを必死で
こなしていくときの精神状態を
想像してみてください。

そんな状況の中で、
その自分は何を頼りに、
自分の歩みを支えるでしょうか。

私自身にもそんなときがありましたが、
そういうときって、外側のあらゆるものや
親切な言葉や希望を持たせてくれるような
人の態度って、本当の意味では
支えにならないんですね。

もちろん、それが無駄だとは言いません。
苦しすぎるときに、これでいいんだ!
って励まされるときもあります。

けれど、自分の道を切り拓いていくときに
本当に力になり、自分を支えるのは、

私の場合は
自分の人生への信頼と、
そこからやって来る恩寵でした。

現実問題としては、
自分が正しい道を行っているのか
どうなのかもさっぱりわからなかったけれど、

ただ、今いるこの道は絶対に避けることは
できないものであり、これを行くしか
今の自分にやるべきことはない
という確信だけはしっかりありました。

そして、毎日とても苦しかったけれど、
ものすごく深い恩寵もたくさんあった、
というか、常に恩寵とともに
自身の道を歩んだ日々でした。

振り返ってみれば、
あのときのあの歩みが今の自分の
基礎となって、自分の中で生きているのが
わかります。

だから、
人生の根幹にかかわる歩みと言うのは、
何かのビジネスプランを練るように、
それをやるとどうなるのか、
どのくらいの成果が得られて
リスクはどのくらいで、
と測れるようなものではないのです。

もちろん、ビジネスなどをする場合は
そういう計画や目標などは大切です。

けれども、人生の差し出す恩寵とは、
そういう次元とは別のところにある
ということは知っておいた方が
いいのではないかと思います。

人生、なんでもかんでも
コスパで計算できるわけじゃないですからね。

むしろ、できないことの中にこそ、
ものすごく大切なことが
あるんじゃないかな、と思うのでした。

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