無意識の癖が明かす秘密

無くて七癖なんて言いますが、
その人特有の気質や器質から生まれる
独特の表現について、なんとな~く
考えたことについて、つらつら書いてみます。

人によって、
ある動きはやりやすいけれど、
別の動きはやりづらいというのが
あるものですが、

無意識にも自分の心身の不利を補い、
有利を生かすような使い方を
していると思います。

一見同じ姿を体現するのに、
実はその内部ではそれぞれ違ったところを使って
結果的に同じ結論を導き出そうとしている
ということがあります。

だから、同じ型を習っても、
人それぞれに醸し出す味わいが
全然違ったりするんですね。

何か習い事をするときに、
その先生がどんな風にそれを体現しているか
元々の気質や器質がどうであったのかは、
その人の教え方にすごく影響しているだろうし、

学ぶ側も、先生のそうした要素が
自分と近いかそうでないかというのは
結構その学びの質を左右する
重要な要素であろうと思います。

教える側と学ぶ人の性質が似ている方が良い
とは一概には言えないと思いますし、
違うからこそ、見えてくるもの、
得られるものもあるだろうと思います。

そしてまた、教える側も、
自分とは違った教え子の性質を
どれだけ見抜いて導いていけるか、
という資質や能力のレベルの問題もあるし、

学ぶ側がどれだけ自分の資質について探求し、
自分なりの道を見出せるかという
あらゆることから学び取る能力の問題も
あるでしょう。

まぁ、それはそれ。

お稽古事をしていて、
ある程度の積み重ねをしてくると、
どうしてもその人特有の癖というのは
出てくるものです。

それが、あらゆる面で
合理的に整合性のとれた動き、姿であるなら
何ら問題ないのでしょうが、

ときにその癖が
習得しようとしている道に於いて
より高い段階に進むときに
障壁になることがあります。

いわゆるそれが悪癖というもので、
スポーツでも芸事でも、
しばしばその道を歩む人はその修正に
苦闘することがあります。

癖は無意識の回路によって自動的に
発動するものですから、
それを修正しようと思ったら、

無意識の回路を意識に浮上させて、
別の新たな回路に書き直し、
それが自動再生されるくらいに
叩き込まなければなりません。

長年心身に染み付いた癖をそのように
全て意識に浮上させることは
それなりの苦労はあることでしょう。

その人がその姿で表現しているということは、
その背景にはそうなるような必然の要素が
無数に積み重なってそうなっているわけです。

スポーツでもダンスでも音楽でも、
ちょっとした違いを修正するだけでも、
その背後の必然の要素のすべてを
微妙に調整し、書き換える必要があるわけで、
ちょっとの作業ではないんですね。

達人は、そういう微調整を
即座にやってのけるわけですが、
無意識レベルで自動再生されている
プログラムを、即座にピックアップして
書き換える修練を積んできているが故の
能力なのだと思います。

それだけ、常人には無意識下に沈んでいて
容易には取り出せない領域が、いつでも
取り出せるよう意識が張り巡らされている状態に
なっているわけです。

そういう領域も使いこなしているからこそ、
達人の表現は奥深く深みがあるのでしょう。

素人はそこまでは使えていないので、
もっと浅いレベルの限られた領域で
表現しています。

体でも意識でも、
使えている領域が広く深い方が、
当然、受け取る者に働きかける力は
強いわけで、

修練というのは、
見えているところの背後にある領域を
いかに深め、広げていくか、というところの
探求でもあるように思います。

この世界に唯一無二のこの自分という器で
何がしかの表現をすることを通して

自分とはこういう器であったのか、
こんなにも素晴らしい性質を持っている!
こんな可能性もあった!と知ることは、
人生の最も素晴らしい喜びの一つです。

無意識の癖を探求するというのは、
まだまだ手付かずの可能性の領域を開いて行く
宝箱を開けていくようなものかもしれません。

自分にはなぜこんな癖があるのか。
そう問うたときに、癖は思わぬ秘密を
明かしてくれることでしょう。

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