枠組みから外れた欲望を昇華させる

昨日の瞑想会はさすがに台風で中止に
なったのですが、荒天のときの瞑想って、
私は結構好きなんですよね。

たたきつける雨や風の音が激しいほど、
内側の静寂はぐっと深くなっていくので。

そんなこんなで、空いた時間で
色々考え事をしていました。

最近、ある方が提示してくださった考え方に、
どうしても同意できなかったりもやもや
することがあり、

自分は一体何が受け入れられなかったり
許せたりするのだろうと、
普段あまり考えることのない
認識の境界線を探っていました。

私たちは、自分が好きだと感じること、
嫌いだと感じること、やりたいこと、
やりたくないことについて、

その感覚は自分では決めることは
できません。

それは思考で決めるものではないし、
もっと直感的、生理的に浮上するもの
だからです。

たとえば、誰かを好きになることとか、
何かをやりたいと欲すること自体は、
自分でコントロールできません。

コントロールできるのは、
その欲望が生まれたときに
どう応答するか、という部分です。

であるならば、
その欲望自体には罪はない。

けれど私たちはしばしば、
その欲望に振り回され、苦悩します。
もちろん、欲望が幸せに導くという
側面もありますけれどね。

叶う欲望、叶わない欲望、
それが自分の努力次第ならまだしも、
努力ではどうにもならない領域にかかわること
だったりしたら、苦悩は深まります。

なぜこんな思いが私に生じるのだろうと。

たとえばLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、
トランスジェンダー)の方たち。

自分が人とは違う性の志向を持っている
ということは変えようがないのに、
社会的にはまだまだ理解が進んで
いなかったりします。

或いは、好きになった人にパートナーが
既にいたり。

また、やりたいことが、世間的には
なかなか認められない状況だとか。

いずれも、社会的、常識的、倫理的など
あらゆる枠組みからはみ出した欲望が
自身の内に生じてしまったとき、

人は悶え苦しみながらも、
自分なりの人生の選択をしていかざるを
得ません。

こうした欲望は、なぜ生じるのでしょうか。

どこかで、既定の枠組みを打ち破ろうとする
集合無意識的な意志が、誰かの心にふと
宿ってしまうのかもしれません。

枠組みは、確かに時代や国によっても
随分違います。

あるところでは善とされたことが、
別のところでは悪となることも
良くあります。

枠組みから外れた欲望を抱くプログラム
によって、私たちは否応なく深い葛藤を
味わうことになります。

それは、重い十字架を背負うかの如く、
人生に深い陰影を刻むでしょう。

在るがままの自分を否定され、
また自分でも自身を否定する。

自身の存在の根幹を揺さぶられながら、
キリキリと心を引き裂かれていく
痛みの中で、

その人は人とは違う選択をし、
一人、激しい嵐の中に足を踏み出さざるを
得なかったりするのでしょう。

故に、人一倍その孤独を埋めるものへの
渇望も大きい。

そうした心の隙に、容易く足を取られて
しまったりもする。

それでも、自分がこの自分として生きるために、
歩み続けるしかないのでしょう。

自分を生きることを諦めたら、
その瞬間から生ける屍になってしまいます。

既定の枠組みを超えて、
自身の欲望を昇華させるには
どうしたらいいのでしょう?

いかなる自分であろうとも自身の尊厳を
自ら損なってはなりません。

自分の、自身に対する態度が
周囲の、自分に対する態度と一致するので、

自分を貶めれば、周囲が自分を貶めますし、
自分を尊べば、周囲が自分を尊んでくれます。

この自分にしっかりと足をつけて、
今のこの現実にしかと向き合うこと。

硬直した状態は、あなたの心の硬直を映しています。
それは、状況や相手のせいではありません。

そこから逃げたら、あなたが求めるものへの
道は遠のくでしょう。

様々な状況は、あなたのありとあらゆる恐れを
映して見せてくれます。

それら一つ一つに丁寧に向き合い、
統合していったとき、

あなたは、気が遠くなるほど遥か遠くに思えた
目的地に、いつのまにか辿り着いていたことに
気づくかもしれません。

人とは違う望みを抱いた時点で、
その人は孤独を引き受けて己の道を歩むという
プログラムを履修することになるのですね。

それを引き受けない、やらずに
枠組みの中で生きていく、という
選択もアリですが。

こういう望みが心の内に生まれること自体、
とても高度な学びを強い覚悟をもって
超えていこうと決めてきた、
強い魂なのでしょう。

今、どんなに惨めさやくやしさに
打ちひしがれていてもね。

繰り返し繰り返し、
自分とは何か。何を基盤として生きるのか。
その基盤は確かなものなのか。

ガイドラインがないがゆえに、
独りよがりになってはいないか。

世間の枠組みを超えて、
本質を求めていくでしょう。

そういうものを基軸としていなかったら、
とてもこの歩みに耐えられはしないから。

もがきながら、求め続けたらいい。

それは、あなたに見つけられるのを
待っているでしょう。

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