根深い逃避癖を方向転換する

私たちはしばしば、自分の中に力があっても
それに気づいていなくて使えなかったり、
在ることは知っていても、使おうという
選択すらしていなかったりします。

様々な方のセッションをしていて感じるのは、
自分の中に力があると知ってなお、
その力の行使に強烈に抵抗する人たちの
心の奥にある恐れと痛みです。

自身の力につながることを拒絶するがゆえに
無力感に苛まれていても、それでも
固く閉ざし続けているのはなぜなのか。

その奥にあるものが開いてくるのに、
時間のかかる方もあれば、
待ってました!とこの解放の時を喜び勇んで
出てくるケースもあります。

頭では、もう封印し続けることにはほとほと
疲れ果てた、と思っていても、心の奥では
まだまだ、という方も少なくありません。

どうして力はあるのに使おうとしないのかは、
人によってそれぞれの理由がありますが、
参考までに例を挙げてみます。

ひとつは、かつて自分の力を発揮して何かを
したときに、良くないことが起こって
深く傷ついた。

だから二度とこんな思いをしないように、
力を使うことをやめた。

たとえば、才能を発揮した結果嫉妬されて
ひどい目に遭ったとか、過去世で魔女狩りに遭った、
調子に乗って力を乱用・誤用した結果、みんなから
嫌われて孤独死したなんてケースも入ります。

二つ目は、無力な被害者のままでいたいケース。

自分で責任を負って何かをするのは辛いので、
不本意ながらも誰かや何かに責任転嫁をしつつ
不平不満だらけのポジションに安住している
ケースです。

方向転換するにも、それをしてしまったら
それまで我慢してきたのは何だったのか、
今までしてきたことが無駄になってしまう

などと思って、今の在り方にしがみつく
こともありますね。

3つ目は、一つ目のケースにちょっと絡んできますが、
かつての自身の行いを自分で許せなくて
罰し続けているケース。

これも結局は、自身の行いを自分で受け止めきれなくて
逃避しているだけなので、罰しているといっても
それで「罪」と感じていることの償いができている
わけではありません。

また同じ過ちを繰り返す種はしっかり生きているので、
それを抑圧するために延々と自分を罰し続け
なければならないのです。

このケースでは、罰と思っていることは
償いにはならず、ただの逃避で在ることを認め、
勇気をもって出来事に向き合い、本当に
為すべきことをしていくことが必要です。

大体自身の力を使うことから逃げている要因は
こんなところかな、と思うのですが、

ただ単に痛い目に遭ったから封じているくらいなら
人にもよりますが、それほどこじれることなく
受け止めきれなかった感情を抱きしめ、
統合していくことはできます。

けれど、後者二つのケースのように、
責任逃避の要素が強い場合は、そこを転換すると
その在り方に関連する様々要素が根こそぎ
ひっくり返っていくので、

方向転換するのに結構エネルギーが
必要だったりします。

きっかけとなる出来事はひとつだったとしても、
それが大きなターニングポイントになっていく
ということなんですね。

それ故に、なかなか踏み切れなかったり
蓋が重かったりするのです。

だからこそ、性急に片づけようと思うのではなく、
根気よく取り組んでいくことも大切ですね。

様々な方を見ていて、
どれだけサポートを受けても、
その人なりの天の時、というのは
あるのだろうな、と思うのです。

自分なりに一生懸命にやっても
文字通り、機が熟していなければ
開くものも開かないし、

時が来ているのなら、
ちょっとしたきっかけでも簡単に開いていく。

それはもう、人事を尽くして天命を待つ
みたいに、必ず花開く種を信じて、
意識を向け続けるしかないのだろうな
と思うのです。

例えて言うなら、
巨大なタンカーが方向転換するときを
イメージするとわかりやすいかもしれません。

これを方向転換させるには、
急にはできないわけです。

巨大な慣性のエネルギーに逆らって
別の方向に向けるのは、タンカーがいかに
ゆっくりとしか動いていないように見えても、
相当なことだとお分かりいただけると思います。

思うように進んでいないと感じていても、
取り組みを続けていれば、本人も気づかないところで
ジワリ、ジワリと何かが変わっていきます。

深いところで、何かがそれまでとは違う
形勢に逆転しているのですね。

ふとした瞬間の感じ方の違い、
行動の変化にそれは表れてきます。

こういう変化は、
頭だけで拙速に起こるものではありません。

よく、思うように進んでいないと焦る人は、
頭だけで進めようとしていて、そう焦るほどに
自身の内側の分離を深めます。

そうではなく、毎瞬毎瞬、自身のあらゆるレベルの
変化に丁寧に意識を向けていってください。

たとえうまく感じられなくても、
そのように意識を向け続けることで、
頭だけで先走ろうとする傾向が少なくなっていきます。

強大なタンカーがじわじわと方向転換を
始めている気配も、感じ取れるように
なるでしょう。

あなたはその船の船長のように、
どっしりと構えて舵取りをするのです。

焦らなくていい。
今やるべきことを淡々と続けて、
現実と対峙し続けるように。

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