本当は誰に怒っていたのか?

人間、変に意地を張っているときって、
人生の流れを止めているな~と
思うことがありました。

誰しも、自分のある側面を否定し、
認められない時ってあると思うのですが、

たとえば弱さとかズルさとか能力が劣ることとか、
自分はもう少しマシな人間だと思っていたい、
そこまでではない、がっかりしたくないとか、

どうしても在るがままを認められなくなって
頑なになっているとき、大切な忠告とか
情報に耳を閉ざし目を背けて、
自分の殻にこもりがちになります。

人間、自分の殻にじっとこもって、
何かを熟成させていくのが大切な時期も
もちろんあるのですが、

頑なになって引きこもっているときって、
そうではないんですね。

人生の流れに抵抗して、
自ら苦しい状況にはまり込んでいくような
ところがあると思います。

特にその意地というのが、
自分は悪くない、悪者にはなりたくない
という正当性にしがみつくことだったり、

あなたのせいで私はこんなに苦しい思いを
している、などといった責任転嫁で
意地を張っている場合、

恐らくその意地を張り通していても、
自分が勝者になったり状況が良くなっていく
ということはないでしょう。

つまり、勝つことを諦め、自身の正当性を下りて、
自ら非を認めなければ、その硬直した状況が
解けていくということはないだろうと
私は思います。

人によっては、自分の正当性を相手に認めさせるため、
自身の心身の健康やその他様々なものを犠牲にして、
ボロボロになるまで、チキンレースをしている人も
ありますね。

そういう人は、多分自分の中で、どうにもならない
怒りを抱えているのでしょう。

本当は誰かや何かにとても怒っている。
けれども、何らかの理由でその怒りを表現することを
自分に禁じているのです。

その抑圧された怒りのエネルギーが、
自分を傷つける方向に向かっているので、
そんなにも自分を粗末にするようなことを
してしまうわけです。

感情のエネルギーの正常な流れを、
酷くゆがんだ形で表現しているんですね。

私はこんなに苦しい思いをしているんだから、
わかってよ。私をもっと世話しなさい。
大変だね、可愛そうに、と優しくしてほしい。

そんな承認欲求のようなものも、
あるかもしれません。

このように書くと、
怒りを抑圧なんて、私はしていない。
実際、しょっちゅう家族に八つ当たりとか
してしまっているし、という方もあります。

でも、そういうことじゃないんです。

本当に怒りを感じているはずの対象に、
きちんと怒ることができていない、
ということなんですね。

もちろん、ここで言う「きちんと怒る」
というのは、実際に相手に怒りをぶつける
ということではありません。

そうではなくて、誰にも八つ当たりせず、
責任転嫁しないで、1人の安全な時間と空間で
怒りのエネルギーを表現する機会を設ける
ということです。

その時何より大切なのは、
本来怒りを感じている対象に
怒っているということを自分で認める、
ということなのです。

幼少期の両親の仕打ちに怒っている人は、
夫や妻、子供や部下などにその怒りを
ぶつけるのではなく、
やはり両親に対して怒るべきなのです。

それは、もう両親が他界していたとしても、
縁も切れている相手だったとしても、

もう一度相手をイメージの中で呼び出して、
飲み込んだ言葉を吐き出し、
思いを伝えるべきです。

感情解放ワークではこういうことを
よくやりますが、頭で想像するよりも
ずっとすっきりとして、重苦しかった胸が
軽やかに、深刻さも消えていきます。

すり替えた怒りの対象ではなく、
本当に怒っていた対象は誰なのか、何なのかを
的確に探り当てることはとても大切なことなのです。

ではなぜ私たちは怒りの対象をすり替えるのか
といえば、そこにはちゃんと理由があります。

その対象に怒ることが、自分にとって不利益を
もたらすと感じられたとき、私たちは自身の怒りを
抑圧します。

たとえば、幼少期の子供にとって親に怒ることは、
何よりも生きていけなくなるかもしれないという
恐怖をはらんでいます。

見捨てられたら終わりだし、親に愛されないことは
身を引き裂かれるように辛いことでしょう。

故に、親が自分を見捨てないように、愛されるように
親が自分から離れていくような決定的な恐れとなる
要因を抑圧するのです。

こうした対象は、たとえば会社の上司とか
パートナー、クラスメートなど、あらゆる人間関係が
なりえます。

だから、こういう対象に対して怒りを表現するには、
見放される恐怖、孤独になる恐怖などをきちんと
統合できないと、怒れないわけです。

感情解放ワークでは、この辺り、しっかり段階を踏んで
怒りを表現できる状態を整えて、解放していきます。

在るがままの感情をゆがめた順番に、
その逆順を通って解き放っていくわけですね。

あなたがもし、どれだけ怒りを表現したつもりでも
すっきりしないというときは、本来怒っていた人が
誰だったのかを掘り下げていくといいかもしれません。

参考までに。

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